1960(昭和35)年〜1969(昭和44)年
【夕鉄】貸切バスで札幌へ攻勢かける (1960年1月9日)
夕張鉄道(本社夕張)では昨年秋、札幌市菊水本町にバス営業所、車庫、ならびに附属建物を新築したが、いよいよ雪解けを待って新車5台を配置、観光シーズンに入る5月ごろから札幌付近の貸し切りバス運行を始める。この札幌進出は、貸し切りバスの利用者が毎年上昇線をたどっていること、札幌市内の利用者が新車を利用する傾向にあることなどから踏み切ったもの。
中央バス全車両に暖房完備 (1960年1月10日)
中央バスには昨年まで暖房装置のない車両も走っていたが、この冬とりあえず全車両に暖房を取り付けた。しかし、まだまだ熱効率の低いものもあり、利用客からは車内の寒さに不満の声も出ている。暖房はあるが、実際に暖まるのは運転台付近だけで、客席の後ろの方は無暖房車と変わりがない車両もなかにはあるという―。
同社札幌地方営業部の説明によると、札樽線だけは小樽本社の車4台に札幌支社のも1台を加えて専用の暖房車が走っているが、ほかの路線はすべて車両を持ち回りして走っており、現在、旭川、夕張、登別など長距離路線については一応、完全暖房になったばかりだが、石狩線、千歳線などの中距離路線は改善の途中にあり、来年までには中距離線も全部良い車両に切り替えていく計画だという。
【国鉄】冬ダイヤ改正による変更 (1960年1月11日)
国鉄バス様似自動車営業所は、11日から日勝線(広尾〜静内間)の冬季ダイヤを実施する。おもな改正点は次の通り。
- 広尾行きを様似、幌泉の2ヶ所で切り離し、雪害で不通になっても影響がないようにする。そのため広尾行きに様似、幌泉で待ち合い時間がそれぞれ増えた。
- 中止していた様似〜岡田間の3往復を復活。
- 昨年開通した浦河一中〜上杵臼開拓地間は冬季間だけ上杵臼までにする。杵臼〜杵臼開拓地間の道路が悪いうえに狭いため、昨年12月中頃から数回にわたって運行停止となっていた。
- 浦河市朝夕の通勤、通学バスを1〜2本ふやし混雑の緩和をはかった。
恵庭・部落地区にバス運行 (1960年1月16日)
恵庭町は各部落への足を確保しようと国鉄および中央バスの運行を要望していたが、ともに雪どけ早々開始の運びとなりそうだ。
国鉄バスはすでに現地調査も完了、運輸省に新路線として申請中で、中央バスもこのほど同社加藤専務らが恵庭町を訪れ、田中町長と計画を練ったが、これも現地調査のうえ陸運局の許可をえて運行を始める予定。両バスの新路線のコースは次の通り。
◇国鉄バス=恵庭駅〜弾丸道路〜島松駅〜西6線〜南9号〜漁川〜恵庭駅(循環線)
◇中央バス=島松駅〜広島街道〜弾丸道路〜恵庭駅〜26号線〜基線〜21号〜島松駅(循環線)
当別地区 大雪でストップ (1960年2月1日)
当別地方は雪の多いので有名だが、ことしの雪は数年来といわれる大雪で交通機関は四苦八苦…。1日午後も当別〜新篠津間の中央バスが新篠津村40線付近でやわらかい道にめり込んで立ち往生したほか、厚田線(当別〜厚田)、新篠津線(江別〜新篠津)はストップ、青山線(当別〜青山ダム)も完全に運行できるのは同線の4分の1の阿蘇岩口までとなっている。
【札幌市】北郷線スタート! (1960年2月8日)
札幌市交通局はかねてから住民の要望のあった北郷線(34系統、大通バスセンター〜北郷北間7.98㌔)を8日から運行する。1日7往復、全線3区で30円。コースは現行の白石線終点「白石駅前」から870㍍延長し「北郷西」「北郷北」の2停留所を新設。このほど札幌陸運局から臨時免許がおりたもの。運行ダイヤは次の通り。
◇大通バスセンター(発) 7:15 8:50 10:05 12:30 14:25 15:40 17:45
◇北郷北(発) 7:50 9:25 10:40 13:05 15:05 16:20 18:25
『元江別』バス停の改称を! (1960年2月21日)
中央バス札幌〜江別線の「元江別」バス停を町名の「緑町」に改正してほしい―との声が地元住民から上がっている。同バス停は永上商店前(江別市緑町東4丁目)と酪農学園乳製品工場前(同西3丁目)の2ヶ所あるが、前者は会社通り経由、後者は公園通り経由の停留所。市内の緑町が「元江別」と称していたのはもうかれこれ10年近く前のこと。停留所名のややこしさから、なかには間違って降りる人もいて、この停留所名をなんとかしてほしいと訴えている。
中央バス札幌地方営業部によると「停留所を設置したときは元江別だったのですが、現在はそういう事情になっているとは知りませんでした」といい、停留所名の変更は監督官庁への届け出だけでOKになり、手続きは簡単とのこと。同社の上田営業係長は「さっそく社でも事情を調査して、意見が多ければ実際の地名にあった停留所名に変えます」と話している。
中央バス 特殊な料金体系 (1960年3月10日)
中央バスの運賃は路線によって他の路線より高いところや安いところがあり、マチマチの料金体系となっているが、これについて中央バス加藤支社長の話によると、道内のバス料金はキロ当たり4円15銭の基本料金に本道の特殊事情を取り入れた加算率が加えられるが、中央バスの場合は15%が加算され、キロ当たり4円77・25銭の計算で料金が決められている。ただし鉄道、他社のバスとの競合、道路の舗装状態などによって、特殊な路線については運輸大臣の許可で特殊料金を認めてもらうことになっており、そのため特殊料金の千歳線や滝川線などは割合安くなっているが、石狩線などは料金どおり計算されている。内訳をみると次の通り。
【特殊料金の区間】
- 千歳線=ターミナル〜恵庭駅前通間 100円(29.2㌔)
- 南幌向線=ターミナル〜南幌向間 100円(33.1㌔)
- 南幌向線=ターミナル〜白石経由〜江別駅前間 75円(24.5㌔)
【その他の区間】
- 石狩線=松竹座前〜ターミナル〜石狩間 110円(全線25.4㌔)
- 千歳〜島松駅前間 80円(17.1㌔)
- 千歳〜支笏湖間 105円(25㌔)
- 村界〜南幌向間 95円(21.9㌔)
- 登別駅前〜室蘭間 105円(25.3㌔)
- 夕張駅〜由仁間 105円(24㌔)
江別市内線スタート! (1960年3月15日)
中央バスは15日から江別市内線(東官舎前〜江別駅前〜元江別市営住宅前間3.7㌔)を新設する。料金は全区間10円。東官舎前発は6:30〜21:00、市営住宅前発は6:45〜21:15まで約30分おきに1日25往復する。
- 停車停留所=東官舎前 西官舎前 北海資材前 開発局前 農協前 2条4丁目 江別駅前 市役所通り 公園館前 西郵便局前 保健所入口 保健所前 市立病院前 北日本社宅前 北日本販売所前 2番町通り 市営住宅前
冬季運休線の再開 (1960年3月)
中央バスは冬期間運休していた路線を再開。
【当別管内】
- 厚田線(当別〜厚田)=3/21から中央バス当別営業所1台、開発建設部2台のブルドーザーで雪割り作業を行い、23日から当別〜望来間の臨時バスを運行、26日より当別〜厚田間全線を再開。当別発700 1000 1300 1800、厚田発720 1110 1430 1530。
- 青山線(当別〜青山ダム)=当別〜中ノ沢間で折り返しているが、3/23から青山中央まで開通の予定、その先の青山中央〜青山ダム間はまだ開通の見通しは立っていない。
- 新篠津線(江別〜新篠津)=冬季間は江別駅〜新篠津第四小学校間の運行だったが、3/27から夏ダイヤに切り替え、江別駅〜新篠津市街地間の運行を開始。ダイヤは江別発900 1300 1600(美原折返し) 1800、新篠津発645 1140 1540
札幌市内のナワ張り争い (1960年4月9日)
市営、定鉄、中央、国鉄の4社が走る札幌は全道一のバスの激戦地。現在でも真駒内団地線(市営、定鉄、中央の3社)、木の花団地線(市営、定鉄の2社)、篠路、丘珠線(中央、市営の2社)、白石方面(市営、国鉄、中央の3社)の周辺住宅地で路線新設をめぐる争いが目立ち、新設が大幅に遅れている。いずれも一昨年札幌陸運局のキモ入りで決めた協定を無視し、互いに他社の地盤に食い込もうと路線新設を計画することによるが、アパートがずらりと立ち並んだ真駒内団地ではナワ張り争いのため、新路線が認可されず現在でも1日10本のバスしか通っていない。また"篠路方面に市営バスを運転してほしい"との住民の要望は10年ほど前から強いが、ここを地盤にする中央バスが強く反対し、いまだに未解決のまま。バス路線のナワ張り争いは住民に迷惑をかけるだけの結果に終わっている。
帯広でもナワ張り争い (1960年4月9日)
4つのバス会社がある十万都市・帯広でもナワ張り争いがエスカレート。とくに十勝バスが3年前に申請した市内循環線新設をめぐる対立はひどく、真っ向から反対するだけでなく、計画した新路線に他社が別の申請を出して妨害、実現の見通しがつかない状態。このため周辺から周辺に行くには、何本もバスを乗り換えなければならず、全然バスのない音更町春日、昭和地区も昨年同時に2社が申請、競願となり、いまだにバスが走っていない。4社で申請中の新路線は市内線が20件、市外線が30件近くあるが、このうち各社競願で2年以上もタナ上げになっているのは10件以上もある。
このほか、釧路では最近、釧路バス、雄別鉄道バスの2社が競合路線を申請、また函館では桧山海岸の上の国〜瀬棚間を函館バスと国鉄バスが競合するなど、ナワ張り争いがポツポツおき始めている。
夏ダイヤ改正による変更 (1960年5月7日)
中央バスは7日から夏ダイヤに改正する。
【札幌市内線】
- 南郷線=64→104往復に増便。
- 月寒線(平岸経由)=16→20往復に増便。
- 南郷、月寒、新琴似、丘珠、茨戸の各札幌近郊のターミナル終発時間をいずれも30分延長。各路線のターミナル(五番館前を含む)発下り線の終発時間は次の通り。
月寒線22:50、平岸線21:20、白石線19:40、南郷線22:35、栄町線22:16、石狩線21:00、生振線17:30、茨戸線21:30、手稲線18:00、屯田線17:25、新琴似線22:06、千歳線21:30、栗山線17:50、有明線17:30、夕張線16:30
【郊外線】
- 急行 登別温泉線(札幌ターミナル〜登別温泉)=快速便として片道3時間にスピードアップ。
- 千歳線(札幌ターミナル〜千歳営業所)=30→20分間隔になる。
- 青山線(当別〜青山ダム)=5月中旬から約10㌔延長し、当別〜青山四番川間に直通バスを新設。1日3往復、四番川で浜益線と連絡する。昨秋の道道改修工事でバスが通れるようになったため。
- 札当線(札幌ターミナル〜当別)=2→3往復に増便。
- 当江線(当別〜32線〜江別)=1→2往復に増便。
- 札新線(札幌ターミナル〜新篠津市街)=江別経由に変わる。このため江別〜新篠津間は1往復ふえる。
【札幌市営バス】(4/20改正)
- 桑園中央線(大通〜札幌駅前〜北5条通り〜北5西15〜桑園駅前)、75往復を新設。
- 北桑園線(大通〜札幌駅前〜北5西13〜桑園駅裏)、12往復半を新設。
- 桑園・発寒線(大通〜市立病院前〜北3西13〜北8西20〜競馬場〜ネージュ石けん工場〜琴似駅裏〜発寒小)、16往復を新設。いずれも今夏までに撤去予定の市電桑園線の代替。
- 札苗線=終点を「札苗小学校前」から「豊畑」まで1.8㌔延長。
- このほか急行2路線を新設。
【定鉄バス】(5/1改正)
- 札幌駅前〜慈恵学園前間は現行の「1系統」のほかに北海学園経由の「2系統」を新設。
- 滝野線(札幌駅前〜アシリベツの滝〜滝野)=5/5から3往復新設。
- 本山線(札幌〜定山渓〜豊羽鉱山本山)=スキー客のため日曜のみ運転していた札幌発午前7時の特発バスは4月から中止。
千歳ターミナルを番線制に (1960年6月7日)
中央バスは千歳ターミナルの駐車場拡張工事を始めた。昨年秋の同ターミナル新設で不要になった車庫を10㍍ほど後ろに下げ、空き地を整地、舗装して駐車場にする。広さも従来の約4倍の900平方㍍となる。
これまで各路線のバスの停車位置が同じためとまどう乗客もいたが、今後は路線ごとに停車位置を変える"番線制"がとられる。完成は7月中旬の予定。
真駒内団地乗り入れは市営、定鉄で (1960年6月10日)
昨年から中央バス、市営バス、定鉄バスの3者間で路線の争奪戦になっていた札幌駅〜西11丁目経由〜真駒内団地間について、陸運局は5月はじめ、臨時措置として市営、定鉄に真駒内団地中心部への乗り入れを認め、中央バスの乗り入れは見送ることにした。市営と定鉄が同じ回数・料金という条件で6月10日から運行開始する。両社とも各10往復(計20往復)、運賃は40円(4区制)。路線系統は次の通り。
◇市バス=札幌駅前〜3丁目経由〜北1西3〜北1西11〜藻岩橋〜真駒内団地
◇定鉄バス=札幌駅前〜2丁目線経由〜南6西2〜南6西11〜藻岩橋〜真駒内団地
支笏湖畔―モーラップ線運行 (1960年6月11日)
中央バスは一昨年6月、道から千歳市に移管された市営モーラップキャンプ場開きとなる11日から支笏湖畔〜モーラップ間に定期バスを運行する。1日3往復、うち2往復半を札幌・支笏湖線(急行・快速)に接続させる。往復料金は50円。
羊ヶ丘線スタート! (1960年7月1日)
中央バスは1日から札幌駅前〜畜産部羊ヶ丘展望台(月寒)間に路線バスを運行する。この路線は普通路線と旧月寒種羊場(道農試畜産部)の観光路線を兼ねるもので、昨年9月19日より福住から展望台に入る裏通りにバス、ハイヤーの乗り入れが許可され、運行が実現した。10月まで3往復し、運賃は片道40円。
【停車停留所】
- ターミナル(札幌駅前)〜五番館前〜時計台〜南1条〜日劇前〜(5箇所停車)〜羊ヶ丘展望台
【運行ダイヤ】
- ターミナル発10:00 13:00 14:20(所要38分)
- 羊ヶ丘展望台発11:20 14:20 15:50(同)
月寒営業所管内のダイヤ改正 (1960年7月5日)
5日から中央バス月寒営業所管内路線のダイヤ改正を行う。札幌市内の交通量増加で五番館〜月寒間の所要時間が3分間延長され、これに伴う関係各線の時刻を改正したもの。また対雁橋工事のため中継と迂回運行していた札幌〜江別、当別、新篠津、南幌向、栗山、幾春別行きは、5日から復旧し"5/7改正ダイヤ"に戻る。
【道南】洞爺湖―美笛川口間スタート! (1960年7月7日)
道南バスは7日から洞爺湖と美笛川口を結ぶバスを開始する。ダイヤは洞爺湖発8:40 11:40、美笛川口発12:10 15:45の2往復。所要時間約3時間。
青山線を四番川まで延長 (1960年7月17日)
中央バス当別営業所はこのほど青山線(当別〜青山ダム)を当別町青山四番川まで延長、当別〜四番川直行の新路線を開設した。1日3往復し片道190円。四番川で中央バスの滝川〜浜益線と連絡するほか、上り第2便は当別で札幌行きと直結する。ダイヤは次の通り。
四番川→当別 |
|
当別→四番川 |
四番川 |
青山 ダム |
青山 中央 |
当別 |
当別 |
青山 中央 |
青山 ダム |
四番川 |
8:10 |
8:35 |
9:05 |
10:30 |
9:20 |
10:35 |
11:05 |
11:30 |
12:10 |
12:30 |
12:55 |
14:10 |
14:00 |
15:15 |
15:45 |
16:10 |
17:20 |
18:45 |
19:15 |
19:40 |
16:20 |
17:35 |
18:05 |
18:30 |
恵庭―丸駒温泉間を申請 (1960年7月28日)
恵庭から漁川沿いに支笏湖丸駒温泉まで通じる林道にバスを通そうと、中央バスと定鉄バスは陸運局に路線申請を行っている。
この道路は漁川清流と奇岩の間を縫う恵庭〜漁川〜丸駒温泉に至る延長36㌔の林道。沿線は支笏湖道路よりも変化に富み、恵庭町は観光道路として開発、バスを運行してもらおうと準備を進めている。林道を管理する札幌営林局も使用については協力的だが、恵庭市街〜旧恵庭鉱山分岐点間(30㌔)はマイカーが通れるものの、分岐点〜丸駒間の6㌔は数年前、管理を道に移してからは全く手入れがされず、雨天などはジープはともかく乗用車は危険で走ることができない状態。この6㌔の補修さえできれば観光バスの丸駒乗り入れも可能となり、来夏にも恵庭町〜漁川経由〜丸駒温泉間のバス路線が開通するものとみられている。
中央バスは昨年から丸駒地区にキャンプ場を設置する計画を立てており、一昨年開通した石切山〜丸駒道路に加え、昨年は道南バスが支笏湖畔〜大滝間(約22㌔)の新道に支笏湖〜洞爺湖温泉間(54.8㌔)の新路線を開通させ、これで支笏湖への足は一段と便利になりそうだ。
【定鉄】バス案内所を新設 (1960年8月1日)
定鉄は1日から札幌市北4西4日興証券ビル横に定鉄バス案内所を設け、定山渓、洞爺湖行きのバス券、市内路線の定期券などを発売。
【国鉄】漁太循環バスをスタート! (1960年9月10日)
国鉄バスは10日から恵庭漁太循環バス(恵庭〜漁)を開始する。恵庭町を走る国鉄バスは恵庭〜長沼間と同〜島松間の2路線あるが、下山口、下島松以北はこれまで交通の便がなく、住民からバス運行を望む声が出ていた。当面は恵庭発8:00→漁着9:03、恵庭発15:49→漁16:52の1日2便運行する。
開通を祝って10日午前8時から町役場前でテープカットを合図に第1号バスを発車、午前9時から恵庭公民館で開通祝賀会を行う。
【運行ルート】
- 恵庭駅前(駅前道路工事中は漁市街)〜通信隊前〜上山口〜中山口〜中恵庭〜漁橋(折り返し)〜南9号西6線〜島松駅〜補給処前〜柏木〜漁(15㌔、停留所は13ヶ所)
【国鉄】有珠山登山バスをスタート! (1960年9月11日)
国鉄バス伊達営業所は9/11〜11/6まで有珠山登山バス(有珠駅〜有珠外輪山、約6㌔)を臨時運転する。7/4付で臨時経営免許が認可され、カーブや地盤のゆるんでいた登山道路を補修、復旧して運行するもの。日曜、祭日のみ4往復走らせ、雨天の場合は中止。所要時間30分、料金は40円。臨時ダイヤは次の通り。
(※この登山バスは1971年まで運行したが、外輪山終点付近や途中のバスルートなどは1977年8月7日の有珠山大噴火によりほぼ廃道化している…)
有珠駅→外輪山 |
|
外輪山→有珠駅 |
有珠駅 |
地蔵 通り |
療養 所前 |
登山口 |
外輪山 |
外輪山 |
登山口 |
療養 所前 |
地蔵 通り |
有珠駅 |
825 |
827 |
830 |
834 |
855 |
905 |
922 |
925 |
927 |
929 |
940 |
942 |
945 |
949 |
1010 |
1020 |
1037 |
1040 |
1042 |
1044 |
1100 |
1102 |
1105 |
1109 |
1130 |
1350 |
1407 |
1410 |
1412 |
1414 |
1440 |
1442 |
1445 |
1449 |
1510 |
1530 |
1547 |
1550 |
1552 |
1654 |
バス路線免許を答申 (1960年10月25日)
運輸審議会(青柳一郎会長)は25日、中央バスと札幌市営バスから申請のあった次の路線免許の可否を回答、南運輸相に答申した。このうち、市営バス栄町線の琴似支所延長はこれまで篠路地区住民から要望が出ていたが、中央バスと競願になり認可がノビノビになっていた。
【認可】
- 市営バス=栄町〜篠路町間、雁来町〜苗穂町間、東苗穂町〜同町内
【却下】
- 中央バス=札幌市北3条西〜北3条東間、雁来町〜丘珠町間、篠路町〜同町内間、篠路町〜北12条東間、東雁来町〜雁来町間
- 市営バス=栄町〜同町内間
冬ダイヤ改正による変更 (1960年11月21日)
21日から冬ダイヤに改正。
【札幌市内線】
- 西岡線(月寒〜水源地入口)=現行4往復のほかに月寒〜豊平町営住宅間(3往復)、五番館前〜豊平町営住宅間(1往復)新設。
【郊外線】
- 石狩線(松竹座前・ターミナル〜石狩渡船場)=15→17往復に増便。朝夕のラッシュ時に3本の急行便を新設。
- 厚田線(当別〜厚田)=例年通り積雪状態によって冬期運休。今年は石狩渡船場〜厚田間にかなり土盛りを行い一部直線道路に改修したので、おそくまで運行できる見込み。
- 青山線(当別〜阿蘇岩・青山中央・青山ダム・四番川)=例年通り積雪状態によって冬期運休。途中の青山中央までは自衛隊、札幌土木現業所、中央バスのブルドーザーをフル稼働して運休はできるだけ避ける。
- ことしから80%以上のバスに暖房を取りつける。
- 江別〜新篠津間=今冬から除雪を確保し冬季間も運行。これまで中央バス主体の除雪に江別、新篠津両市村が協力して市内土建業者からブルドーザー1台を借り上げ、江別〜新篠津第4部落間(約10㌔)を除雪する。
【国鉄バス】(11/21改正)
- 空知線=市営住宅〜札幌間急行便を新設。市営住宅発750、758、806、818、830の5本。
- 様似営業所管内=12/20の国鉄ダイヤ改正に伴い12/25改正。日高幌別〜荻伏間に1本増設したほか、東幌別〜杵臼間に2本のバスを運行、また従来直通運転していた様似〜広尾線は幌泉で乗り換えとなり、かわりに様似〜広尾間の最短列車に接続するようにした(?)
【札幌市営バス】(11/12改正)
- 篠路線を新設。経路は大通バスセンター〜現・栄町線終点〜旧烈烈布街道〜篠路駅前間の11.4㌔。栄町線終点からの延長部分(4.3㌔)に8停留所を新設。往路8本、復路9本の予定。料金は50円。この路線は以前から地元から要望があり、市交通局でも一昨年6月から陸運局に申請、運動を続けてきたが、中央バスと競願になり認可がなかなかおりなかった。(※横新道〜篠路駅前間は中央バス篠路線および茨戸線と競合)
札幌中心部一方通行に伴う変更 (1960年12月1日)
1日から札幌市内中心部の西2、3丁目通りの一方通行規制に伴って、各バスのルートと停留所が変わる。
【中央バス】
- 下り(南進路)が西3丁目通りから西2丁目通りに変わり、次の3停留所を移設。上り(北進路)は現行通り西3丁目通りを運行。
- 北1条=下りは市民会館西側に移設し、市内各線(月寒、南郷方面)と長距離線(千歳、夕張、栗山、室蘭、登別方面)の2ヶ所設置。上りは現行通り時計台西側、江別方面下り各線は市民会館北側。
- 南1条=下りはカナリヤ工場前に移設し、市内各線、長距離線の2ヶ所設置。上りは現行通り北洋相互銀行東側。
- 南4条=下りは札劇南側の電車通りに移設し、市内各線(月寒系統)、同(南郷・白石・南平岸系統)、長距離線の3ヶ所設置。上りは現行通り日劇(現東横イン)東側。案内所(現かに将軍辺り)も現行通り。
※時計台→北1条、日劇前→南4条の改名もこの時点で行われたと思われる
【定鉄バス】
- 上り(札幌駅前行き)=西2丁目通りから西3丁目通りに変更し、南3条札劇前→ブラザーミシン前、南1条丸井前→札石ビル、時計台前→丸惣旅館前、北4西1→松雪庵そば屋前に各停留所を移設
- 下り(札幌駅前発各郊外行き)=現行通り西2丁目通りを運行、停留所の移動はナシ
【十勝】士幌―音更間免許 (1960年12月14日)
運輸審議会は14日、十勝バスと北海道拓殖鉄道の競願になっていた士幌〜音更間(5.2㌔)は、十勝バスの免許が適当として木暮運輸大臣に答申し、拓殖鉄道の申請は却下された。
支笏湖畔―美笛間を申請 (1961年1月15日)
中央バス千歳営業所は、昨年末に完成した支笏湖南岸沿いを走る支笏湖畔〜美笛間林道(約18㌔)にバスを走らせる計画を立て、近く札幌陸運局と同営林局に申請する。これまで湖畔〜美笛間の交通は船便しかなく、バスが開通すれば千歳市からの夏季日帰りが可能になる。
美笛〜大滝村間の開発道路には1958年の開通以来、道南バスが夏季3往復しており、中央バスはこれに3往復ほどを接続させ、料金は湖畔〜美笛間60円程度になる見込み。同林道は観光路線としても有望だが、道路幅がバスの運行には少し狭く、湖上遊覧船業者との競合などから認可までにはまだ困難があるもようで、千歳市はこれを道道として道路幅を拡張する計画を練っている。
【国鉄】伊達市内循環バスをスタート! (1961年1月15日)
国鉄バス伊達営業所(伊達町)は、先に許可になった伊達市内の循環バスダイヤを検討していたが、本格的改正は春ダイヤから改めるとし、とりあえず15日から運行を開始する。
この循環バス計画は昨年春正式に運輸省に提出されたものだが、道南バスが山下町〜館山下間の運行に難色を示し、国鉄では同計画からこの路線を外して再申請したところ、道南バスも伊達紋別駅〜館山下間乗り入れの申請書を提出して競願の形となり、当初11月スタートの予定がノビノビになっていた。
先月26日付で運輸省から道地方自動車事務所に許可するとの連絡があり、国鉄バスはとりあえず15日から伊達紋別駅〜松ヶ枝〜伊達紋別線に3本、伊達紋別駅〜台糖間に3往復走らせ、本格的改正は春ダイヤからとなる。
一方、道南バスが申請していた台糖道南製糖所に通じる路線も同じく許可され、同社は伊達紋別駅〜台糖間に2往復乗り入れ、伊達紋別駅前〜館山間は両者が話し合って決めることになっている。ダイヤは次の通り。
【伊達紋別駅〜松ヶ枝〜伊達紋別間】
- 左回り伊達紋別駅前発 (7:45 12:50)→松ヶ枝(8:01 13:01)→網代町(8:11 13:16)→伊達紋別駅着(8:16 13:21)
- 右回り伊達紋別駅前発 (17:32)→網代町(17:37)→松ヶ枝(17:47)→伊達紋別駅着(18:03)
【伊達紋別駅〜台糖間】
- 伊達発 932 1140 1352(所要6分)
- 台糖発 941 1151 1402(同上)
【新設区間】
- 伊達紋別駅〜台糖道南製糖所〜館山下(2.3㌔)
- 伊達高校前〜松ヶ枝〜東紋鼈小学校前(1.9㌔)
- 伊達高校前〜伊達中学校前(0.8㌔)
【道南バス】
- 伊達発 807 1600(所要4分)
- 台糖発 723 1528(同上)
【道南】ダイヤ改正 (1961年2月10日)
道南バスは10日から久保内〜硫黄山間のダイヤを次の通り改正する。
黄渓 (発) |
久保内 (着) |
|
久保内 (発) |
黄渓 (着) |
7:45 |
8:25 |
11:43 |
12:33 |
13:05 |
13:45 |
17:25 |
18:15 |
【定鉄】長尾山へスキーバス (1961年2月26日)
定鉄、交通公社は2/26〜3/26までの毎日曜日、長尾山スキーバスを運行する。募集人員は各回100人、会費300円。コースは元山口から長尾山往復、日帰り。
【苫小牧市】市営バス一部ダイヤ変更 (1961年2月27日)
苫小牧市営バス日高線と弁天線のダイヤが27日から一部変更になる。変更になる時刻は次の通り。カッコは現行ダイヤ。
苫小牧→勇払・弁天 |
|
弁天・勇払→苫小牧 |
苫小牧駅 |
勇払駅 |
勇払小 |
弁天 |
弁天 |
勇払駅 |
苫小牧駅 |
1505 (1505) |
1532 (1542) |
1537 (1547) |
1557 (1607) |
1557 (1607) |
1620 (1630) |
1647 (1657) |
1610 (1620) |
1637 (1647) |
|
|
|
1645 (1655) |
1712 (1722) |
江別ー新篠津線、今冬もストップ (1961年3月3日)
冬になると"陸の孤島"と化する新篠津村。交通機関は中央バスだけで、江別〜当別、当別〜新篠津両線は冬もどうにかバスが確保されているが、江別〜新篠津線(25㌔)は1〜3月初めまで例年雪のためストップしてしまう。そこでこの1月、同村は江別市と中央バスに働きかけ『江別ー新篠津間冬季バス運行協力会』を結成、ブルドーザーを出動させ冬季のバス運行を確保しようと目論んだが、この冬の大雪で2台のブルでは間に合わず、同路線は今冬も途絶してしまった。
路線を受けもつ中央バス当別営業所の話では「美原〜第4部落〜新篠津市街地間は風を真横から受け、除雪するとあとから強風のため雪で道路が塞がるので、今のままではいたずらに除雪費がかさむばかりだ。冬季間バスを運行するにはこの路線に土盛りし、1㍍ていど路面を高くすることが一番だと思う。夏でも雨が降れば落ち込む道路だ」といっている。
千歳市内の経路変更はムリ (1961年3月9日)
千歳市内東雲町方面の住民の間から、中央バス千歳線(札幌〜千歳)の経路を現行のターミナル〜支笏湖道路交差点〜千歳駅前(往復)〜支笏湖道路交差点(急行除く)から、ターミナル〜市役所前通り〜千歳駅前〜支笏湖通り交差点に変更してもらいたいという要望が強く出ている。その理由として、①経路変更しても走行距離が変わらぬ、②路線変更によって他の利用者に迷惑がかからぬ、③市主要官公庁への利用者の足が非常に便利になる、などの利点をあげている。
これに対し、中央バス千歳営業所では「長距離客へのサービス低下になる。むしろ別個に市内線を考えたい」としているが、市内線の方は市街地が狭いところから10円区間になり、最低1日千人の乗客がないと採算がとれず、"前途ほど遠し"といったところ―。
中央バス、支笏湖に温泉計画 (1961年3月10日)
千歳市が昨年暮れから支笏湖周辺で行っている温泉ボーリングで新しい温泉が掘り当てられたのを当て込み、中央バスはいち早くポロピナイ地区に浴場建設計画を立て、国有林の借地申請を出している。
同社の青写真をみると、現在一部工事中の湖畔〜ポロピナイ間湖畔道路の完成後、ポロピナイ地区3万平方㍍に浴場2、プール1、ベビーゴルフ場、高山植物園、遊技場、ロッジ7、ケビン10、小ホテル2を建設しようという相当大がかりなもの。
市のボーリングはオコタン、ポロピナイ、蛇塚地区の3ヶ所で行われ、オコタンは湯量毎分110立方㍍、温度47度、ポロピナイは同220立方㍍、42度で、温度は少し低め。残る蛇塚地区も今月末までに終わる。
札幌市内の複雑な区間制運賃 (1961年3月23日)
中央バス月寒線で札幌中心部の五番館から終点の月寒営業所までの運賃は30円、そのひとつ手前の「役場前」で降りると20円。逆に営業所から「日劇前」で降りても、五番館前のひとつ手前の北1条「時計台前」で降りても30円。区間制の運賃に納得いかないという声は多いが、同社によるとこれは対キロ計算と区間制で生まれた矛盾だといい、次のように説明している。
ウチは対キロ計算にすればキロ当たり4円15銭。それに月寒線は道が認定した特別割り増し料金路線だから、さらに1割5分をプラスするが、この線は郊外までといっても準市内線。キロ計算によらず区間制を採用したのは乗客、会社双方が便利なためだ。この場合、五番館〜役場まではキロ計算では30円台に入るが、区間制をとっているため、中央バスとしてはむしろサービスの意味で2区間20円にしている。区間制の場合、境界線が常に問題になるが、月寒線では役場が一区切りの境界線となっており、次の営業所で運賃がアップする。
また市内のどこで降りても30円というのは市内を1区間に見ているため。つまり通勤者は"札幌"に出るために乗車しているのだから、豊平駅前で一応区間を切り、市内はどこで降りても一定料金にしたもの。厳密に考えると時計台前で20円にするのが妥当かもしれないが、市内でいちいち区間を区切っていたのではかえって乗客に不便を与えると中央バスでは言い、月寒線ばかりでなく、ほかの遠距離線も豊平駅前で区間を切るそうだ。逆に考えれば、日劇前から豊平駅前まで乗っても10円、五番館前から乗っても10円になる勘定。キロ計算と区間制の違いが、疑問を招いていると説明していた。
【道南】上豊畑線を延長 (1961年3月25日)
道南バス静内営業所は25日から上豊畑線(静内〜上豊畑)を光ヶ丘まで2.6㌔延長する。
静内→上豊畑 |
|
上豊畑→静内 |
静内 |
豊畑 |
上豊畑 |
光ヶ丘 |
光ヶ丘 |
上豊畑 |
豊畑 |
静内 |
630 |
650 |
705 |
710 |
710 |
715 |
730 |
750 |
1600 |
1620 |
1635 |
1640 |
1640 |
1645 |
1700 |
1720 |
厚田線ようやく開通 (1961年3月28日)
中央バスと道開発局が3月早々からブルドーザー2台で除雪を急いでいた当別〜厚田間の道路が開通し、28日から厚田線のバス運行を開始した。望来付近の山道で手間取り、開通が遅れていた。いまのところ1日4往復だが、例年は4月中旬にならなければ開通しないので、ことしは半月ほど早い。バスダイヤは次の通り。
(上り)当別→厚田 |
|
(下り)厚田→当別 |
当別 |
石狩 |
厚田 |
厚田 |
石狩 |
当別 |
700 |
820 |
930 |
715 |
825 |
920 |
1000 |
1105 |
1215 |
1100 |
1220 |
1330 |
1300 |
1415 |
1525 |
1410 |
1520 |
1615 |
1540 |
1650 |
1800 |
1620 |
1730 |
1840 |
夏ダイヤ改正による変更 (1961年5月)
各社は次の通り夏ダイヤに改正する。
【中央バス】
- 羊ヶ丘線(ターミナル〜羊ヶ丘展望台)=5/21再開。平日2往復、日祝3往復、7/9〜8/31までは6往復に増発する。運行ルートはターミナル〜豊平駅前〜月寒営業所〜月寒学院〜展望園〜羊ヶ丘展望台。所要33分、料金50円。
- 中央バスが経営する茨戸公園は5/1から公園維持のため入園料(清掃料)10円を徴収。同遊園地はS25年に道から2400平方㍍の土地を借り受け、同社所有の1万9000平方㍍の土地と合わせ、約2千万円の経費をつぎ込んで総合的な水辺の遊園地にしたもの。
【国鉄バス】
- 様似営業所=浦河町市街の朝夕ラッシュを緩和するため、今秋の冬ダイヤまでに現在のロマンス・カー式バスに代わり、ロングシート式(長イス)バスを3両ほど導入予定。
- 春から手稲町の南平台(ホクレン職員住宅団地)に1日3往復を運行開始。
【札幌市営バス】(4/20改正)
- 急行バス停留所を次の通り一部変更。
◇琴似線=円山北町は止まらない
◇琴似北五条線=新川通り、新琴似中央小、東八軒、琴似教会前を増設、円山北町、北5西15は止まらない
◇中の島線=中島公園、中央病院は止まらない
◇東苗穂線=東官舎は止まらない
◇北光線=北26東1、大学村、北23東8を増設、美香保公園、北12東7は止まらない
◇丘珠線=谷口農場〜中沼小間延長
◇発寒線=発寒小〜天狗橋間延長
◇桑園中央線=桑園駅前〜中央市場前間延長
◇桑園線=北14西20を終点とする
◇新琴似線=競馬場経由を改め、北1条〜琴似本通り、新琴似小とする。
◇界川線=東苗穂線を結び、南6条経由とする
候補地難…江別のバスターミナル (1961年5月27日)
江別駅前の市有三角地(1800平方㍍)にいま花壇をつくっているが、市はこの三角地をバスターミナルにしたいという意向だっただけに、27日臨時市議会でこの点が追及され、これについて松川市長は「とりあえず花壇をつくるが、将来バスターミナルとして適当かどうか、さらに検討する」と答えた。
江別駅前広場は中央バス、国鉄バスの発着点。多いときには大型バス7、8台が混み合い、さらにタクシーも駐車するので、列車・バスの乗降客が歩くのに困るほど。市はこれまで両バスと話し合ってきたが、市有地である三角地は国道12号線の向かい側にあるため、これをバスターミナルにすれば列車・バスの乗降客は国道を越えねばならず、危険なので適当ではないという見解が強かった。ではバスターミナルをどこにするかといっても、今のところ候補地がなく、結局駅前にある神社が移転しなければ解決せず、市の都市計画遂行のうえで困った問題となっている。
【道南】洞爺湖温泉―美笛間スタート! (1961年6月10日)
道南バスは10日から洞爺湖温泉〜北湯沢間のバスを運休、新たに洞爺湖温泉〜美笛川(千歳金山)間の定期バスを新設する。道道壮瞥村上久保内〜大滝村北湯沢の道路完成によるもの。また同社静内営業所では11日から泉線(静内〜泉)のうち2往復を岩清水第一事業所まで延長する。
洞爺湖 温泉(発) |
美笛川 (着) |
|
美笛川 (発) |
洞爺湖 温泉(着) |
8:40 |
11:20 |
12:10 |
14:50 |
11:20 |
14:25 |
14:45 |
18:25 |
【札幌市】大浜海水浴場臨時バス (1961年7月27日)
札幌市交通局は27日小樽市大浜にオープンした新海水浴場「大浜海水浴場」まで、札幌から臨時バスを走らせる。
新海水浴場は銭函海水浴場の収容力が現状で手一杯のため、市交通局が銭函とほぼ同じ条件の銭函から4㌔札幌寄りの大浜に建設したもの。遠浅が続いているうえ、美しいハマナスの群生する砂丘が広がり、銭函のようにゴミが打ち寄せないのが利点。同局ではすでに100人収容の休憩所、売店、テントを用意し、シャワーや救助用のボートも5隻用意するなど施設づくりを進めており、無電燈地帯なので電池を持ち込んで銭函、バス・センターとも連絡をとれるようにする。
今回の"海開き"はテスト・ケースとして出発するが、同局では各学校、会社に呼びかけて団体客の誘致をはかり、将来は銭函と並ぶ市民海水浴場として売り出そうと力を入れている。バスは平日4往復、日曜8往復。片道大人70円、子供35円。日曜のダイヤは次の通り。
- 大通バスセンター発9:00〜(30分おき)〜10:30 13:00〜(30分おき)〜14:30
- 大浜海水浴場発9:45〜(30分おき)〜11:15 14:00〜(30分おき)〜15:30
千歳市内ルート変更 (1961年7月31日)
中央バスは支笏湖線(千歳〜支笏湖)、札幌〜支笏湖線の千歳市内経路を、31日からターミナル〜朝日町弾丸道路〜千歳駅経由に変更する。朝日町、東雲町方面の住民から要望されていた。
南郷、白石地区で4バス競願 (1961年8月10日)
札幌のベッドタウンとして発展する南郷、白石地区への新路線をめぐって、市交通局、中央、定鉄、国鉄の4バスが激しく争っている。
この地区は将来バス会社のドル箱ラインとなりそう、とあって、まず市バスが名乗りを上げ、大通りを起点に9系統、146往復の路線延長を申請した。"市民のバスは市バスで"という言い分。中央バスと定鉄も"地盤を荒らされては"と中央は5系統129往復、定鉄は8系統111往復を申請した。いずれも駅前ターミナルから白石神社、平岸神社などが行き先。さらに国鉄バスも2系統、70往復を申請して、この争いに一枚加わった。
裁定に立つ札幌陸運局では、業者の自主調整のうえに立って路線を決めたい考えで、道バス協会のあっせん待ちといった格好だ。11日には伊藤道バス協会会長の調整案を中心に一応の結論を出すことになっているが、北郷には3バス、また南郷へ行く路線は4バスとも競願している状態。もし話し合いがつかない場合は運輸審議会に持ち込まれる場合もあるわけで、臨時免許を出すにしても、実際にバスが走り出すのはかなり先のことになりそうだ。
北炭が東急系の全株買い受け (1961年8月27日)
北炭の萩原吉太郎社長はこのほど北海道交通柴野社長らのあっせんで、中央バスの大株主である東急系の国際興業小佐野会長の全持ち株107万5千株を取得、中央バスの経営に積極的に協力することになった。このため数年来、話題となっていた中央バス問題は円満に解決した。
小佐野氏は1957年以来、中央バスへの経営参加をねらい、株式を大量に買いあさるとともに昨年末から再三にわたり役員の派遣、増資新株の譲渡などを同バスに要求、同バスがこれを拒否して両者の関係は極度に悪化、激しい感情的な対立を続けてきた。
事態を憂慮した南条代議士や柴野氏らがあっせんに動き、このほど1株200円前後の価格で全株式の譲渡を終えた。
白石地区の競願問題 (1961年9月4日)
白石地区の新路線をめぐって中央、市交通局、定鉄、国鉄の4バスが計24件の新規路線を申請し、競願になっている問題で、札幌陸運局は4日開かれた業者会議で今月末日を目標に4者の調整をはかることになった。
4日の会合では北郷地区については市バスと中央バス、白石街道は市バスと国鉄バス、本郷は中央バス、市バス、国鉄バス、南郷は市バスと中央バスで話し合うことになった。これらは東西にのびる路線だが、定鉄バスは南北の路線が多いので別に考えるという方針。
【国鉄】ツードア・バスを導入 (1961年9月9日)
国鉄バス札幌営業所に9日、新型のツードア・バスが2台入った。15日から札幌駅前〜白石市営住宅間の急行バスに走らせる。
この車は中央のほか後方にもドアがあり、中ドアだけでは乗客が多くて混雑するため考えたもので、後ろのドアは自動開閉式となっており、前にいる車掌が操作する。定員71人で、1台370万円。当面、市営住宅発午前8:05発と同8:15発の2便のみ後方のドアを開閉する。
(写真:新型のツードア・バス)
札幌市内観光バスは却下 (1961年10月3日)
運輸審議会(青柳一郎会長)は3日の定例会で、北海道中央バスと札幌市から申請のあった札幌市内観光バス路線は実情にそぐわない点があるので却下した。
三里塚―上野幌間を陳情 (1961年10月8日)
弾丸道路を千歳に向かって札幌を出外れるちょっと手前にある三里塚部落では、弾丸道路から部落を通って上野幌に抜けるバス運行を関係者に働きかけている。
同部落は弾丸道路沿いに近く、発展が予想されており、工場、倉庫もポツポツ建つ気配で住宅会社の団地計画も進んでいる。ことし8月、閉校した島松川上小学校から転任してきた三里塚小学校の山口校長も「バスが走ればたちまちこの学校も大きくなります」と楽しみにしている。
千歳線のダイヤ改正 (1961年10月20日)
中央バスは20日から札幌〜千歳間を2往復(千歳発10:30 14:30、札幌発11:30 14:00)を増発するとともに、輪厚線の時間を次のように変更する。
- 札幌(発)18:00⇒月寒18:20⇒厚別18:32⇒輪厚(着)18:50
阿寒バスを東急系列に (1961年10月13日)
東急(五島昇社長)はこのほど系列下の北見バス名義で阿寒バス(伊藤保雄社長)の発行株式の60%を取得、系列に収めた。近く定鉄社長蛯名忠雄氏など2、3人を役員陣に送り込むといわれる。
阿寒バスは資本金1500万円、86台のバスを保有し、本社のある釧路を起点として阿寒観光道路や知床半島などに642㌔の定期路線をもっており、東急は今後阿寒、大雪、知床半島の観光開発、宣伝に本腰を入れるプラン。
これで東急は同社に加え、函館バス、早来運輸バス、定鉄バス、宗谷バス、北紋バス、北見バスの7社を系列に収め、道内バス路線の約2割を占めたことになり、これら各社バス路線を1本にした長距離運行路線も来年度あたりから実現するものとみられる。
※この買収は翌年6月北見バスとの経営権をめぐる内紛に発展した…
【国鉄】冬ダイヤ改正による変更 (1961年12月1日)
国鉄バスは1日から冬ダイヤに改正。
【札樽線】
- 札幌〜小樽間普通便=「西二十丁目」「円山北町」「宮ノ沢」「上富丘」「手稲温泉口」に停車しなくなる。
【空知線】
- 札幌〜美唄間急行便=札幌〜江別間の停留所を時計台前〜東橋〜白石中央〜旭町〜大麻学校通〜機農高前〜野幌中学校通〜元江別三丁目に変更。
- 札幌〜岩見沢間急行便=2往復増発。
- 札幌〜江別間普通便=6往復増発、うち5往復は野幌から2番通経由の新路線。
- 札幌〜下白石〜白石養護学校前間(5往復)を新設。朝の白石方面発札幌行きを一部時計台前行きとする。
- 小野幌〜登満別間、江別〜対雁公営住宅前間は冬季運休。
【様似営業所管内】 (12/15改正)
- 東町〜浦河一中(浦河町)の便を常時運行とし、15〜20分おきの定期便を試験運行する。バスも現在のロマンスシートからロングシートのものに切り替える。
- 浦河〜幌泉に特急便を新設。これまで様似で乗り換える必要があり2時間あまりかかっていたが、通勤者向けに停留所も51ヶ所を12ヶ所程度にしぼり、約1時間半で結ぶ。朝夕1往復の予定。
- 10/23に国鉄バス幌泉駅が完工。工費320万円。ブロック建て面積159.6平方㍍のモダンな駅舎。旧幌泉駅の裏手に建てられ、古い駅舎(木造)は解体してその駅をコンクリート補強してバスの発着所にする。
【早来運輸】 (10/1改正)
- 国鉄の列車ダイヤ改正に伴い、早来線(厚真〜早来間6往復)、千歳線(早来〜駒里〜千歳間3往復)、苫小牧線(厚真〜上厚真〜苫小牧間3往復)、鵡川線(厚真〜鵡川間3往復)、幌内線(厚真〜幌内間3往復)の運行時刻を改正。
【道南バス】 (10/1改正)
- (静内営業所) 農屋線(静内〜豊畑〜農屋)=11→14往復、光ヶ丘線(静内〜豊畑〜光ヶ丘)は2→3往復にいずれも増発するほか、休校日に運休していた通学用バスも平常通り運行する。
- (洞爺湖営業所) 久保内〜黄渓間は利用者が多いため、当分の間、黄渓発1800→久保内着1840、久保内発1915→黄渓着2000の1往復を増発、列車と接続させる。
【定鉄バス】 (12/1改正)
- 各線とも始発を繰り下げ、終発時間を繰り上げる
- 中の島線(札幌駅前〜中の島〜慈恵学園前)を新設
- 平岸線を10本、真駒内西線を3本増発
【札幌市】東保健所線を新設 (1962年3月10日)
市交通局は10日から東保健所線(大通西2バスセンター〜豊園小学校)のバス運行を始める。これは昨夏の東保健所の新設にともなって地区住民が要望していたもの。まだ定鉄、中央バスとの競合の折り合いがついていないため臨時運行となっている。
◇区間=大通西2バスセンター〜一条中学前〜菊水南町4〜東保健所〜豊平変電所〜豊園小学校
◇運賃=バスセンター〜東保健所間、一条中前〜豊園小間、それぞれ1区で各10円
【定鉄】夏ダイヤ改正による変更 (1962年5月1日)
定鉄バスは5日から夏ダイヤに切り替える。
【定鉄バス】
- 札幌駅〜桜山通りを札幌駅〜真駒内小学校に延長、運行回数も5→10往復に増便。
- 平岸本線=「上町5丁目」「真駒内小学校」停留所新設
- 真駒内西線(札幌駅〜警察学校)=「南11西11」「南16西11」「南19西11」「南24西11」「藻岩下」停留所を新設。
- 急行便新設=定山渓線29往復のうち上り定山渓発10:00、札幌駅発17:00、真駒内西線のうち警察学校発7:55 8:22、札幌駅発17:25を急行とする。
- 終発時刻変更=平岸本線、澄川線、平岸東線、木の花線、中の島線、美園線、真駒内西線
バスターミナルに誘導サク (1962年5月31日)
札幌駅近くの中央バスターミナルに風変わりな乗客誘導サクがお目見えした。これは観光シーズンになると『われ先に乗ろう』とする乗客で乗り場がいつも混乱するため、見かねた同バス会社が考案、作製したもの。
ターミナルに現在3台置かれているサクには、一列に並んで12〜13人しか入らない仕組みなので乗客は自動的に一列乗車、混雑緩和に効果をあげている。
(写真:札幌ターミナルに設置された誘導サク)
網走交通も東急系列に (1962年6月6日)
東急はこのほど網走交通(本社・東藻琴村)の発行株式の60%強を取得し、同社を系列に収めた。これで東急系列のバス企業は定鉄、北見バス、函館バス、宗谷バス、早来運輸、北紋バスの6社とあわせ7社となる。
同社は資本金1600万円、バス15台、トラック35台を持ち、東藻琴村から網走、美幌、屈斜路湖畔に至るバス路線は観光開発路線のほか道東〜道北を結ぶ長距離線の中核。これに伴い同社の田野岡哲二会長、吉田三伊社長はそれぞれ辞任して平取締役に残り、社長に多田倍三北見バス社長、取締役(非常勤)に蛯名忠雄定鉄社長らの各氏が就任した。
航空ページェントに臨時バス (1962年9月22日)
中央バスは22日、第4回北海道航空ページェントのフィナーレを飾るアクロバット飛行などによる千歳基地開放に伴い、同日千歳営業所から空港内まで臨時便を11時〜16時まで15分おきに運行する。
冬ダイヤ改正による変更 (1962年11月15日)
中央バスは15日から冬ダイヤに改正。
【江別市内線】
- 江別市内線(東官舎〜江別高校)=24→38往復に増便。
- 野幌線(江別駅前〜江別高校〜野幌駅前)=5往復を新ダイヤに変更。
【郊外線】
- 樽川線(札幌ターミナル〜花畔〜樽川4線)を新設。14日正午から樽川小・中学校で開通式を行う。
- 青山線(当別〜四番川)今冬から四番川まで冬季も運行する。
- 石狩町八幡〜厚田間の二級国道はこの冬から札幌開発建設部がブルドーザーを配置して除雪を行うため、これまで石狩川の結氷期間を除いて冬は馬ソリが頼りだった札幌〜厚田間のバス運行も可能になる見通し。
【国鉄バス】(12/1改正)
- (札樽線)春香山に行くスキー客の便をはかり、急行を「春香」に臨時停車。ダイヤは次の4本。
・札幌発1720→春香1758→朝里川温泉着
・札幌発1830→春香1908→小樽着
・小樽発800→春香828→札幌着
・朝里川温泉発830→春香854→札幌着
- (同)手稲町発812→札幌行き急行、張碓町発840→札幌行き普通、春香発807→小樽行きの3本を増発。
- (同)手稲東始発便を上手稲始発に変更。
- (同)札幌発→発寒勤労者団地行き終便を20:00発に延長。
- (空知線)札幌〜美唄間に特急2往復を運転。札幌発1630 1730、美唄発900 1000。
- (同)札幌〜岩見沢間に急行3往復を増発。札幌発755 1650 1830、岩見沢発735 950 1900。
- (同)登満別発725→野幌駅→三愛女子高前→札幌、江別発1400→北の里、北の里発1442→江別を増発。
- 真狩〜豊浦線=積雪が多いため来年1〜4月まで運休。
【札幌市営バス】
- 冬ダイヤから藻岩営業所を営業開始。総工費3500万円、営業所は鉄筋コンクリート2階建て延べ5,300平方㍍、ドーム型の車庫は6,500平方㍍でバス100両が収容できる。とりあえず59両の車両と乗務員217人を配置し、豊平、藻岩、真駒内、中の島、ロープウェー、藻岩観光の6路線を担当。これで市バスの営業所は東西南北とそろった。
国鉄バスの幹線道路進出を― (1962年12月25日)
国鉄総裁の諮問機関である国鉄自動車問題調査会(会長:今野源八郎東大教授ほか11人)は4か月にわたって利用者や業界の意見を聞いて実地調査してきたが、この調査を踏まえ25日、国鉄バスのあり方について答申した。答申の柱は「国鉄の性格と使命」「国鉄自動車の4原則について」「国鉄バスの輸送分野と公正競争確立のために」の3項目。とくに国鉄は幹線道路にもバス路線を持つべきだと強調している。
答申では国鉄バスの輸送分野を「国鉄と並行している道路、これと組み合っている幹線交通網につながりのある路線、地域開発上必要と認められる路線」に広げるとしており、これまで鉄道輸送を"最大の目玉"にしてきた国鉄の性格を大幅に変え、私鉄が確保しているバス路線や名神高速道路などにも積極的に進出することを意味しており、今後民間バス業界から激しい反対の声が起こりそうだ。
【苫小牧市】ダイヤ改正による変更 (1963年1月15日)
苫小牧市営バスは15日からのダイヤ改正に伴い路線の新設、延長などを行う。新しい時刻表は10日ごろまでに各家庭に配布する。
- 駅前〜木場町通り〜緑町中央通り〜中野〜市役所前〜駅前の循環路線を新設。
- 山手交番〜坊主山〜集会所前〜弥生配給所〜三条橋〜東高校〜療養所〜緑町中央通りの直線路線を新設。
- 西山手線、北光線=養老院まで延長、駅前〜山手交番〜西山手〜養老院〜北光終点〜西高校〜三条橋〜駅前とする。
- 北光線=西山手踏切の使用開始で経路変更、駅前〜三条橋〜矢代町〜西高校〜北光終点〜養老院とする。
- 靜川線=一本松、万盛橋バス停を通らず、駅前〜沼ノ端間は新国道を通る。
- 社台線=これまでの三条通り経由を大成小、光洋中の通学便のみとし、ほかは大通り、元町経由に変更。
バス増発を陳情 (1963年1月27日)
広島村竹山部落を中心とするバス利用者代表は、このほど中央バス札幌営業所にバス増発を陳情した。村道高台線には中央バスが午前、午後各1往復走っているが、札幌や広島、輪厚への通学も時間の関係で利用できないという不便があり、高台、竹山、輪厚中央、再起など関係地域住民多年の懸案となっていた。
【道南】蘭東ターミナル完成による変更 (1963年2月15日)
道南バスは蘭東ターミナル完成に伴い、15日から大幅なダイヤを改正する。なお同社は5月にもう一度、大幅な改正を行う予定。
- 現行の系統制を一切廃止し、室蘭駅〜蘭東ターミナル間を結ぶ線、富士鉄正門〜各終点を結ぶ線の2本の系統にまとめ、ラッシュ時を中心に10本増発。このため室蘭駅から知利別に行くような場合は途中で乗り換えが必要になる。
- 大谷高校行きの通学バスを特設。
- 室蘭〜登別温泉、札幌方面の路線が旧国道から新国道に移る。
【国鉄】運賃改定による変更 (1963年3月1日)
国鉄バス様似、伊達両営業所は、公共料金の値上げに伴い1日からバス料金を改定する。現料金に対し平均15%ていどの値上げとなる。
【様似営業所】
- 1㌔当たりの料金は4円15銭→5円30銭にアップ。
- 定期券は一中前〜東町間の学生は520→750円、一般は740→900円にそれぞれアップ。
- 日高支庁前からの料金は、浦河一中前(15円→同)、東町(10円→同)、荻伏(40→55円)、様似(60→80円)、三石駅前(90→110円)、静内(165→190円)、幌泉(150→200円)、広尾(380→450円)。
【伊達営業所】
- 1㌔当たりの料金は4円20銭→5円40銭にアップ。
- 主な新料金は、山下〜喜門別間(55→60円)、伊達駅〜有珠展望台間(新設70円)、伊達駅〜豊浦間(85→90円)、伊達駅〜黄金間(50→70円)、伊達駅〜善光寺間(45→50円)、有珠〜外輪山間(40→50円)
千歳空港線スタート! (1963年3月30日)
千歳空港の民航ターミナル完成に伴い、30日から千歳空港線(千歳ターミナル〜空港ターミナル)を新設する。1日15往復、片道15円。千歳空港民航専用ターミナルは4月1日から営業開始。
【定鉄】洞爺湖温泉営業所お目見え (1963年4月)
昨シーズンまで洞爺湖温泉駅前の岡田屋の一部に設けられていた定鉄バス温泉案内所は、こんど同店舗を解体、今シーズンからバスターミナル・レストハウス「定鉄バス温泉営業所」としてお目見えする。
このターミナル・レストハウスは総工費480万円、一部鉄筋、木造モルタル仕上げ総2階建て。階下には案内所、売店食堂があり、2階は3室に区切られた休憩兼待合室となり、面積は2970平方㍍。去る2月10日に同所で上棟式が行われ、同バスの重要路線中山峠が開通する4月中旬に完成する予定。
夏ダイヤ改正による変更 (1963年5月1日)
1日(水)から夏ダイヤを実施。千歳方面のバス運行を大幅に増強する。
【札幌市内線】
- 白石神社線(五番館前〜白石南郷〜白石神社前)を新設。1日30往復。五番館前発6:20〜21:10。片道30円。
【江別市内線】
- 江別市内線(江別駅前〜3番通経由〜江別高校)=6/1から1日20往復新設。人口急増地帯の通勤、通学者の便宜をはかる。
【新設停留所】王子三門前 消防出張所前 石狩大橋 雪印乳業前 3番通3丁目 北電社宅前 3番通4丁目 3番通5丁目 中央団地
- 江別市内線(東官舎〜江別高校)=37→40往復に増便。また江別高定時制生徒の便をはかり、6/1から終バスを約1時間繰り下げ、江別高校発21:20は江別駅前終点となる。
- 野幌線(江別駅〜江別高校〜野幌駅)=5→10往復に増便。
- 定期券制度を新設。10円区間は月額にして一般通勤客420円、学生・生徒400円、小学生と幼稚園児は210円の定期券を15円区間では月額一般客630円、学生・生徒540円、小学生と幼稚園児は320円の定期券をそれぞれ発行する。
【郊外線】
- 札幌〜千歳空港線(特急)=新空港ターミナル完成に伴い25往復を新設。札幌〜千歳間の特急のほとんどが空港まで乗り入れる。※この当時、札幌〜登別温泉・室蘭線の千歳ターミナル〜植苗間の一部経路を新国道に切り替え
- 札幌・支笏湖線(札幌〜支笏湖)=これまで千歳で乗り継いでいたが、直通便を6往復新設する。このほか千歳〜支笏湖間は従来通り3往復運行する。
- 札幌〜千歳線=これまでラッシュ時15〜20分おきだったが、千歳発6:20〜9:00と札幌発15:30〜18:00は10分おきになる。昼間は15分おき。
- 東千歳線(千歳〜東千歳)=千歳発は7:00〜21:10、東千歳発は7:15〜21:20までラッシュ時30分、日中は1時間半おきに17往復運行する。
- 札幌〜登別線、札幌〜室蘭線=それぞれ5往復運行。
【定鉄バス】(5/10改正)
- 苗穂線(苗穂駅前〜真駒内団地)を新設。経路は苗穂駅前〜東高〜東札幌駅〜東署〜豊平駅〜平岸小〜平岸中〜真駒内団地(泉町3丁目)。苗穂駅前発8:00〜21:30、泉町3丁目発7:15〜20:53まで1日20往復運行。
- 平岸本線=札幌駅〜平岸小(26→32.5往復)、札幌駅〜慈恵学園(32→34往復)、札幌駅〜幸町3丁目(20→25往復)に増便。
- 中の島線(札幌駅〜慈恵学園)=10→14.5往復に増便。
- 美園線=40→50往復に増便し、日中は30→20分間隔に短縮。
- 真駒内西線=30→40往復に増便、うち朝の札幌行き急行を4→6本にする。
- 定山渓線(札幌駅〜定山渓)=15.5→26往復に増やし日中30分間隔に。また終発を定山渓発19:30、札幌駅発20:00に延長。
【国鉄バス】(5/10改正)
- 様似〜(庶野乗り換え)〜広尾間4往復と幌泉〜広尾間1往復は観光シーズン再開に合わせ直通化。
- 様似〜幌泉間=1往復増やし、様似高校通学者の便をはかる。
- 様似〜一中間=2往復増やし、様似発733と一中発1236を急行便にする。
- 一中〜東町間=1往復増便。
- 東町〜東町住宅間=新設、一中〜東町間の通勤通学時の運行に力を入れる。
- 幌泉発1530→一中行き急行便=普通便に切り替える。
- 岡田線=夏季運休する。
- 襟裳〜灯台間=道路修理のため20日ごろから運転。
- 様似〜広尾線(百人浜経由)=6/1〜2往復運転。
- 野深線=下野深行きは全便上野深行きになる。
- 浦河一中〜幌別〜西舎牧場間のお花見用臨時バス=5/12から3往復増発。
- 浦河町内の一中〜5丁目間15→20円、一中〜東町間20→25円に料金改定。
【札幌市営バス】
- 22米里線=8/2から菊水西町6〜東札幌駅前通間を菊水北町6(東橋小横)経由に経路変更。同日午前10時から西町6で開通式を開く。
- 35界川線=9/2から終点「界川」を新石橋を渡ってすぐのところに移設し、小公園を抜けて「旭丘高校前」まで延長。
【早来】スズラン狩り臨時バス (1963年5月26日)
スズラン狩りの最盛期を迎え、勇払郡早来町の勇払原野までスズラン狩りバスが出る。国鉄室蘭本線「安平駅」から東南約2㌔の地点と同線「早来駅」から東北約3㌔の地点にスズラン狩りのスポットがあり、26日(日)には早来バスの臨時便が出る予定。ただし個人の所有地のため、大人30円程度の入山料を取られる。
【国鉄】大浜海水浴場行きバスに参入 (1963年7月11日)
札幌陸運局は11日、国鉄バスと札幌市交通局の競願になっていた大浜海水浴場行きバスについて、国鉄バスの運行は土、日曜日に限ることとし、双方とも路線開設を認めた。
同海水浴場には一昨年7月のオープンから市交通局が夏の間だけ臨時バスを運行しているが、今夏は国鉄バスも札幌〜大浜間の路線開設を申請して競願になっていた。これに対し陸運局は市バスの"優先権"を認め、国鉄バスの運行は土、日曜におさえたもので、いずれにしろ大浜への足はこの夏からグンと便利になる。
【国鉄バス】
- 運行期間=7/14〜8/11(土曜2往復、日曜4往復)
- 料金=大人70円、小人35円
- 発車時刻=札幌駅前発830 ※930 1030 ※1130、大浜発1300 ※1345 1515 ※1545 (※印は日曜のみ)
【市バス】
- 運行期間=7/13〜8/18(平日5往復、土日6往復)
- 料金=国鉄バスと同じ
- 発車時刻=バスセンター発830(日曜のみ) 900 930 1000 1030 1100 1230(土曜のみ)、大浜発1330 1400 1430 1500 1530 1600(土日のみ)
【国鉄】銭函海水浴場臨時バス (1963年7月14日)
国鉄バス札幌営業所は海水浴客のため、7/14〜8/11まで札幌駅前〜銭函海水浴場間に臨時バスを次の通り運行する。
- 平日(7/15〜20、8/5〜10)=札幌発4本、海水浴場発4本
- 平日(7/22〜27、7/29〜8/3)=札幌発8本、海水浴場発8本
- 日曜=札幌発13本、海水浴場発11本
対雁墓地まで墓参バス (1963年8月13日)
中央バス江別営業所はうら盆の13日〜16日まで、江別駅前〜対雁墓地(市営墓地)間に臨時バス8往復を運転する。料金は片道10円。
【停車停留所】江別駅前〜市役所通り〜公園館前〜西局前〜保健所入口〜雪印乳業〜石狩大橋〜対雁墓地
【運行ダイヤ】江別駅前発8:50 9:50 10:30 11:10 12:10 13:10 14:20 15:20
対雁墓地発9:05 10:05 10:45 11:25 12:25 13:25 14:35 15:35
当別神社祭にバス増発 (1963年8月15日)
中央バスは当別神社祭典の15、16の両日、青山、当別―新篠津、厚田、当別―江別各線にそれぞれ当別営業所前から21時発の臨時便を増発するが、ほかの時刻にも状況に応じて臨時便を出す。江別商工観光まつりの16日夜には、江別東官舎21時発のバスを増発する。
【苫小牧市】花火大会臨時バス (1963年8月17日)
苫小牧市交通部は17日の港まつり花火大会当日、午後6時から会場行きの臨時バスを運行する。運賃は大人15円、小人10円。このほか近郊からの人出をさばくため、ホテルトマコマイ横から勇払・弁天、ウトナイ・植苗、沼の端・静川、丸山・支笏湖、糸井・錦岡の5地区に、午後9時15分発の臨時バスを運行する。
【停車停留所】
- 往路=ホテルトマコマイ前→中野会館前→野立ち台前花火大会会場
- 復路=野立ち台前花火大会会場→(旧国道)→ホテルトマコマイ横→苫小牧駅前(一方循環運行)
空港送迎バス、有料なら免許必要 (1963年10月3日)
日航、全日空の空港と都心部を結ぶ送迎バスは経費節減を理由に、全日空の函館線などローカル線が9月1日から、日航、全日空の札幌線など幹線が10月1日からそれぞれ無料から有料制に切り替えたが、運輸省では有料にすればこの送迎バスも一般の乗り合いバスと同じ道路運送法上の規定を受けるのでバス路線として認可が必要だとして、あらためて免許申請を出させるよう3日、札幌など全国9陸運局に通達した。
このため日航、全日空などでは契約を結んでいる借り上げバス会社と共同で近く運輸省に対し、それぞれの地区から路線免許申請を出すが、認可まで早くても1ヶ月はかかるものとみられており、その期間は現在の有料制度はそのまま認めることにしている。
なお同省としては、正式に認可したあとは乗客のみに限定せず、一般の送迎客も乗せるのが適当であるとしており、運賃も若干変わるものとみられる。
冬ダイヤ改正による変更 (1963年11月1日)
中央バスは1日から札幌管内のダイヤを冬ダイヤに改正する。
【中央バス】(11/1改正)
- 月寒営業所〜白石駅前(4.1㌔)を新設。片道20円、1日1往復。(月白線)
- 札幌・支笏湖線=1往復運行。
- 江別〜新篠津間=今冬から江別市、新篠津村、中央バスが経費を負担して除雪し、1日4往復のバス運行を確保する。
【道南バス】(11/1改正)
- 室蘭駅前〜伊達駅前間(3往復)を新設。室蘭駅前発730 900 1530、伊達駅前発727 900 1700
【国鉄バス(空知線)】(11/15改正)
- 江別駅〜旧国道〜野幌駅間(約4㌔)=1日6往復を新設。このうち江別駅発1本は通学生の便宜をはかって三愛女子高前まで運転、札幌行きバスと接続させる。江別駅〜野幌駅間の所要時間13分。
【発車時刻】(上り)江別発9:27 10:10 10:40 14:30 ※15:06 16:06、(下り)野幌発9:21 10:54 13:29 14:11 14:44 16:19(※三愛女子高前まで運行)
【停車停留所】江別駅〜早苗別通〜電話中継所前〜江別一中前〜中原〜夕鉄ターミナル前〜北炭団地入口〜野幌駅〜野幌農協前〜野幌高校前〜三愛女子高前
- 札幌〜江別間(2番通経由便)=江別市街には入らず、市立病院前から元江別3丁目経由で国道に出て江別駅に着くようになる。
- 札幌〜江別間=全便を準急便とする。
- 札幌〜旭町間=特急便(時計台まで無停車)を新設。
- 東旭町始発(8:15、8:25)の札幌行きを新設。
【札幌市営バス】(12/1改正)
- 鉄北、北光、札苗、東苗穂の4路線に市内初の2区間ワンマンカーを運行。このため新しいワンマンカー22台を購入。ワンマンカーは一昨年5月1日「桑園中央線」に初登場以来、現在まで32台(大型28、小型4)を桑園中央、豊平、東札幌、北光、北桑園、荒井山の6路線で運行しているが、これまで1区間の路線しか運行できない制約があった。
- 北18条環状線=新設。コースはバスセンター〜札幌駅前〜北大正門前〜北9東1〜北18東1〜天使病院前〜北8東3〜札幌駅前〜バスセンターとなりワンマンカーで運行。市内初の環状路線となり、交通局はこうした環状線を今後もどしどし増設する予定。
- 工業団地線=新設。
- 厚別線、新琴似線=朝ラッシュ時に急行便を新設し、ひばりが丘団地、厚生団地住民の便をはかる。
- 鉄北啓明線、鉄北線、北18条環状線=札幌駅北口開設に伴い、12/25から北口経由に変更。経路も従来の北9条通りから北8条経由に切り替え「北口前」「北大正門前」の2停留所を新設。なお北18条線は現行通り北9条通り経由。
十勝岳、ウトナイ湖レクバス (1964年1月)
中央バスは週末、会員制の十勝岳スキーバス(札幌〜十勝岳ホテル)、ウトナイ湖スケートバス(札幌〜ウトナイ湖)を運行する。十勝岳スキーバスは中央バス札幌ターミナルを土曜12時半に出発、十勝岳ホテルに一泊して翌日夕方帰着。会費は2,350円。
ウトナイ湖スケートバスは札幌ターミナルを日曜朝9時に出発、大人600円、子供550円。いずれも募集定員は45人。
【千歳交通】千歳市内のバス運行申請 (1964年2月21日)
千歳交通(千歳市)は今春から千歳市内でバス運行を始めるプランをかため、先月21日札幌陸運局に一般乗合旅客自動車経営免許の申請を行った。
同市の人口急増による市街地拡大で周辺団地住民から強い要望が出ており、同社は70人乗り大型バス1台と25人乗りマイクロバス4台を使い、6:20〜21:11まで1日14〜16往復する計画。料金は1回大人20円、子供10円。通勤・通学定期券も発売する。
認可がスムーズにいけば4月早々からスタートする考えだが、市内には中央バスが千歳ターミナルから札幌、千歳空港、支笏湖、三川、七師団方面に路線をもっており、また地元以外のバス会社も市内バス運行を計画するなど競願になる気配もある。千歳交通が申請したのは次の4系統。
- 北栄町〜千歳駅〜末広町 (7.5㌔ 7往復)
- 大和団地〜千歳駅〜青葉ヶ丘 (10.1㌔ 6往復)
- 真町〜中の橋通り〜千代田町 (4.7㌔ 4.5往復)
- 真町〜自衛隊官舎 (2.8㌔ 3往復)
中央バスターミナルに改善要求 (1964年3月19日)
札幌中心部の中央バスターミナル(北4西4)の一画は最近交通量がグンと増え、道南バス発着所、定鉄バスの路上駐車(北4西5)もあって交通マヒに拍車がかかっており、19日の市議会予算特別委でもその問題が指摘された。
このターミナルは、一方通行の西5丁目線と北4条線が交錯する都心でも最も交通量の多い一等地にあり、ここから郊外、長距離線1日150本のバスが発着しており、マイカーの路上駐車などもあってマヒ状態になることもしばしば。
このため市は各社に「適当な用地を確保し、交通障害にならない措置を早急に講じてほしい」と再三申し入れているが、中央バスは「ターミナル付近の駐車は極力避けるようにし、駐車場をほかに計画中」、定鉄は「適当な用地がほかに見つからない」―といずれもソッケナイ返事。駐車禁止地区でもないため指導に当たる中央署もどうせよとはいえず、市民からは不満の声が出ている。
千歳市内バス4社競願に!! (1964年4月15日)
千歳交通(千歳市)がことし1月、札幌陸運局に市内のバス運行を申請したのをキッカケに、早来バス、夕鉄バス、中央バスが競って市内バスの免許を札幌陸運局に申請、市内路線獲得をめぐって4社の争奪戦になっている。
当初は千歳交通1社だけの申請で、同社は免許がおりれば直ちに乗員訓練を始め、4月早々から営業開始するつもりでいた。ところが、早来〜千歳駅間に路線をもつ早来バスと道央進出を狙っていた夕鉄バスが3月11日、中央バスが4月15日付で正式に陸運局に申請、市内路線は4社競願という形になり、簡単に認可されるのは難しい情勢となった。各社の申請内容は次の通り。
【中央バス】
- 千歳ターミナル〜北海少年院前 2.5㌔ 20往復
- 千歳ターミナル〜北栄団地 3.3㌔ 25往復
- 千歳ターミナル〜末広団地 往路2.7㌔ 復路2.9㌔ 20往復 (※末広団地=末広町西区3丁目)
【早来バス】 (大型バス3台で運行)
- 末広団地〜千歳駅〜大和団地 3.9㌔ 15往復
- 日の出丘〜北信濃 3.6㌔ 15往復
【夕鉄バス】 (大型バス3〜4台で運行)
- 北信濃団地〜青葉団地北循環 8.3㌔ 21往復 (※北信濃704-16〜日の出丘1628-2)
- 大和団地前〜末広団地循環 7.8㌔ 20往復 (※大和町3-6〜末広町882-1)
- 北部隊前〜真町 4.5㌔ 16往復 (※北信濃723-1〜真町389-7)
夏ダイヤ改正による変更 (1964年4月20日)
中央バスは20日から夏ダイヤに改正する。
【中央バス】
- 札幌〜支笏湖線=1往復→7.5往復に増便。
- 空沼線(札幌ターミナル〜空沼二股)=5/30から「空沼登山口」まで延長。1日5往復。5/30〜6月末までは土日祝、7/1からは毎日運行。料金80円。(冬季運休線の再開)
- 滝野線=2→3往復に増便。
- 羊ヶ丘線=5/15から羊ヶ丘展望台まで延長。1日3往復、5、6、9月の日曜、祭日は6往復する。(冬季運休線の再開)
- 有明線(札幌〜有明小学校)=5/20から日曜のみ「鱒見の滝」まで延長。
- 篠路線(札幌〜下福移)=3→5往復に増便。
- 札当線(札幌〜江別〜当別)、畜産部線、栄町線、月寒東線、白石神社線ほか=ラッシュ時に重点をおいて増便。
【定鉄バス】(4/15改正)
- 木の花線=札幌劇場前〜豊平5条通り間を豊平橋経由から南大橋経由に切り替え、札幌駅前〜中央寺前〜中島中学校〜南大橋〜豊平5条通り〜木の花団地に経路変更。始発、到着時間は変わらず1日25往復。
【国鉄バス】(5/10改正)
- 札樽線(札幌〜小樽)=特急15→27往復に増発、ほか急行17往復、快速便26往復。
- 空知線(札幌〜岩見沢)=特急5往復を新設、急行は7→10往復に増発。
- 長沼線=中央長沼〜札幌〜小樽間の直通特急を2往復増発。札幌〜南幌間に快速便1往復を増発。
- 日勝線=6/1ダイヤ改正。夏季運休していた岡田線(様似〜岡田)2往復は通年運行となる。
【支笏湖観光運輸】支笏湖畔観光バスをスタート! (1964年5月29日)
支笏湖観光運輸ではこのほど支笏湖観光バス(支笏湖畔〜オコタン荘)の運行を開始した。1日4往復で運行時刻は湖畔発920 1210 1610 1815、オコタン荘発800 1030 1330 1700。所要時間は1時間5分。
【停車停留所】湖畔〜丸山〜モーラップ〜シシャモナイ〜美笛〜オコタン荘
江別市内の臨時路線変更 (1964年5月30日)
中央バス江別営業所は緑町の本町通り舗装工事がはじまるため、5/30〜6/30まで市内線の運行経路を次の通り一部変更する。なお新篠津線や当別線などは従来通り。
- 市内線=「市役所通」停留所から左折して市役所横通りに入り「保健所前」停留所から正規のコースに抜ける。このため「公園館前」は7条8丁目に、「西局前」は緑町西8にそれぞれ臨時移設、「保健所入口」はこの期間中使用しない。
- 3番通経由江高線=「市役所通」停留所から右折して会社通りに抜ける。
- 特急、急行札幌線=本町通りを使わず、国道からすぐ会社通り経由で雁来街道に出る。
栄町線にワンマンカー (1964年8月1日)
中央バスは1日から、栄町線(五番館〜栄町更生間)の五番館発午後9時以降の便にワンマンカーを運行する。この路線は2区間運賃制(1区15円、2区25円)になっているため、1区間を乗車する場合は、乗車口の脇にあるオートアレンジャー(整理券発行器)から整理券を抜きとり、降りるときに料金15円と一緒に整理券を料金箱に投入する方式に変わる。
ワンマンカーは車掌が乗務しないため、停留所の案内はすべて備え付けのテープレコーダーで行い、降りる時は乗客が車内に取り付けてある降車合図用ブザーを押して運転手に知らせる。乗車・降車とも原則として前扉で行うが、始発点では後扉から乗車してもかまわない。
【国鉄】旭町駅を開設 (1964年8月10日)
国鉄バス札幌営業所は10日から札幌市旭町ひばりが丘団地入口に国鉄バス専用駅「旭町駅」を開設する。利用者の多いひばりが丘団地のサービスのため設置された。
【札幌市】啓明バスターミナル完成 (1964年8月11日)
札幌市交通局が南1西22に建設していた啓明バスターミナルがこのほど完成、11日から7系統のバス運行を始める。同ターミナルは2600平方㍍、工費2970万円で全面をアスファルト舗装し、中央に楕円形の乗車ホーム、花壇をはさんで水銀灯など6基を取り付けたほか、パーゴラ(休憩所)、給水所、トイレなどもあり、都心部と郊外輸送の連絡点とする。同ターミナル新設によって郊外系統がすべて都心に乗り入れるのを避けられ、都心部の混雑が緩和される。これによって丘珠、鉄北、啓明、北光、新琴似、新川、篠路、北十八条、幌北、啓明西、山鼻、南十一条、西二十丁目、中の島線の14系統のダイヤが全面的に変わる。
10日午後1時から開かれた完工式には大刀交通局長ら関係者約50人が出席、神事のあとあいさつ、経過報告などがあって、新路線2系統のテープに小塩第二助役がハサミを入れ、緑ヶ丘小の児童50人を招いてマイクロバスで動物園まで試乗した。
【国鉄】札幌駅北口広場完成 (1964年9月15日)
昨年12月25日の札幌駅北口開業に伴って、昨年から工事が進められていた北口広場(延べ9800㍍)がこのほど完成、15日から国鉄バス札樽線、空知線の一部を北口発着に切り替える。
北口発着になるのは、札樽線の札幌〜上手稲、手稲町間(6往復)と空知線の札幌〜市営住宅、旭町間(10往復)。両線とも札幌駅正面の国鉄バスターミナルから発着しているが、北口発着便は北口〜市役所前間(札樽線)、北口〜時計台前間(空知線)直通運転となるため、正面の混雑もいくらか緩和される見通し。
これまで市営バス鉄北・啓明線、北十八条、鉄北線の3路線だけが昨年の開設と同時に北9条通りから北口経由に変更されているが、現在定鉄バスが北口〜慈恵学園前線の新設を、中央バスが篠路線と丘珠線の北口経由への切り替えを札幌陸運局に申請している。
大麻線スタート! (1964年9月20日)
道営大麻団地開発に伴い、20日より大麻線(江別駅前〜野幌駅前〜大麻小学校)を新設する。従来の野幌線の一部を延長し、1日5往復する。料金は大麻小〜野幌駅10円、野幌駅〜江別駅15円。大麻小〜江別駅20円。
- 新設停留所=9丁目 10丁目 11丁目 12丁目 13丁目 14丁目 大麻小学校
【大麻線時刻表】
江別駅 (発) |
大麻小 (着) |
|
大麻小 (発) |
江別駅 (着) |
7:40 |
8:07 |
8:10 |
8:37 |
10:10 |
10:37 |
10:40 |
11:07 |
13:30 |
13:57 |
14:00 |
14:27 |
16:10 |
16:37 |
16:40 |
17:07 |
17:30 |
17:57 |
18:00 |
18:27 |
【札幌市】新琴似バスターミナルOPEN!! (1964年10月5日)
市交通局が国鉄札沼線新琴似駅前に建設している新琴似バスターミナルが10日ごろまでに完成する予定。完全舗装した1650平方㍍の敷地内に待ち合いパーゴラ2基、便所などを備え、工費は430万円。
ターミナル完成後は、現在運行中の市バス「9系統、大通〜琴似駅〜新琴似小」と「19系統、大通〜幌北車庫〜新琴似小」の2本をターミナル発着にかえて運行するほか、いま陸運局に申請中の新線3本が将来ここから発着する。
市交通局はすでに、現在麻生町まで運行している市電・鉄北線を約400㍍延長、バスターミナルにつなぐことを決めており、11月中に完成させる計画。これができあがれば、電車、バス、国鉄の3つの交通機関が連絡する理想的な交通網が実現する。
冬ダイヤ改正による変更 (1964年11月10日)
中央バスは10日から冬ダイヤに切り替える。
【札幌市内線】
- 石狩線、篠路線=石狩、樽川、生振、下福移、篠路中学校、十軒神社の各線は松竹座前発着系統を廃止、ターミナル発着となる。
- 丘珠線、屯田線=全便五番館前発着に変更。
- 栄町線=月寒営業所〜栄町更生間の直通系統を廃止、五番館〜栄町更生の系統とする。
- 南郷・新琴似線=南郷線の終点を「本郷市営住宅前」から「南郷営業所」まで延長するほか、南郷営業所〜北栄中経由〜新琴似4丁目の直通系統を新設。
【郊外線】
- 札支線=札幌〜支笏湖間直通便を冬季間も2往復運行、12〜3月までの日・祭日はスキー客のため1往復増便。
- 千歳線=札幌ターミナル〜三里塚小学校前の系統(11往復)を新設。
- 札当線=急行1往復を新設。この便は江別には寄らない
【停車停留所】札幌ターミナル〜北1条〜苗穂駅前〜雁来町中央〜市界〜中央角山〜石狩大橋〜篠津局〜対雁〜当別
【増便】
- 石狩線(3往復)
- 篠路線=札幌〜篠路駅前系統を延長し篠路中学校まで3往復、十軒神社まで2往復、丘珠飛行場まで5往復 ※丘珠空港新ターミナルビルは1964年12月完成予定だったが遅れ、65年4月1日に開業した
- 畜産部線(5往復)
- 月寒東線(6往復)
- そのほか市内各線ともラッシュ時は随時増便する
【道南バス】(11/15改正)
- 荷負〜芽生間を新設。荷負発6:08 15:46、芽生発6:45 16:26の2往復で所要38分。
【定鉄バス】(11/16改正)
- 平岸線=南町3丁目まで延長し「泉町4丁目」「南町3丁目」停留所を新設。また平岸小折り返しのほとんどを南町3丁目、慈恵学園、西岡団地まで延長、西岡団地折り返しを9往復に増便、朝ラッシュ時の平岸農協発を1本増設。
- 澄川線=西岡水源地、西岡小学校発着を豊平駅経由で運行するほか、札幌駅〜澄川駅間を北海学園経由に変更。
- 美園線=豊平7条踏み切り経由から豊平3条踏み切り経由に変更。
- 中の島線(札幌駅〜慈恵学園)を6往復、真駒内西線を5往復、苗穂線を3往復それぞれ増発。
- 定山渓線=急行便を廃止し、終発を札幌発20:00→19:00、定山渓発19:30→19:00にそれぞれ繰り上げる。
- 洞爺湖線(札幌駅前〜中山峠〜洞爺湖温泉)=座席指定を廃止。また5日から4往復のうち2往復運休しているが、12/1からさらに1往復(札幌駅前発午前9:00、洞爺湖温泉発同11:30)に減らす。
【国鉄バス】(11/20改正)
- (札樽線)札幌〜朝里川温泉間は全便「春香」に停車。札幌〜小樽間直通は変更ナシ。
- (同上)札幌〜ホクレン団地〜山口村〜銭函駅間を3往復新設。札幌発950 1310 1730、銭函駅発1108 1428 1855。
- (空知線)札幌〜岩見沢間直通便のダイヤ変更。札幌発855 915 955〜(1時間置き)〜1755 1830 1930、岩見沢発700 750〜(1時間置き)〜1750 1950。
- (同上)大麻学校通〜大麻団地〜江別二中前間の路線開業に伴い、現行の8丁目〜2番通経由を大麻団地〜2番通経由に変更。新踏切を渡って国道に抜けるようになる。また大麻発7:03 7:31、札幌発17:40の直通バスを3本新設し、大麻団地の人口が増えればさらに増発する予定。
- (同上)札幌〜南幌間は広幌橋完成に伴い「北の里経由」と「西幌経由」の2系統になる。
- (同上)12/5から札幌駅〜旭町間のうち40往復を「ひばりが丘」まで延長。
【苫小牧市営バス】(11/20改正)
- 工専線=新設。近く入居が予定されている市営住宅錦岡団地や、明春開校予定の国立工専を結び、12/1からは1日5往復する計画。20日午前11時から錦岡三郡入口で開通式。
【札幌市営バス】(11/25改正)
- 鉄北線(2区急行ワンマン)=北26条以北の「北栄中学前」まで延長。
- 北光線(2区急行ワンマン)=北26条以北の「HBC送信所前」まで延長。
- 苗穂線=経路を一部変更し、東苗穂町〜元町出張所前〜札幌小学校通〜開成高校前〜札幌中学まで延長。(札幌小学校前〜札幌小学校通間を当初最短コースの農道で結ぶ予定が、玉ネギ畑を営む沿線農家の反対でコースを変えて実現)
- 東苗穂線、札苗線=「刑務所前」⇒「東栄町」に名称変更。
- 丘珠線=「新川」⇒「丘珠鉄工団地」に名称変更。
- 大通バスセンター(西3丁目)混雑緩和のため14停留所を移設。
・琴似線=中央創成小裏→秋田銀行前(西4丁目を回って北1条に出る)
・北光線、篠路線、北18条環状線=西3丁目→NHK東側
・桑園発寒線=NHK南側→中央創成小裏
・西20丁目線=市民会館西側→中央創成小裏
・桑園中央線、北桑園線=NHK南側→市民会館西側
・丘珠線、苗穂線=NHK東側→NHK南側
・東保健所線、北郷線=テレビ塔東側→北電前グリーンベルト南側(大幅に経路短縮)
・札苗線、東苗穂線=NHK東側→テレビ塔東側
・中の島線、藻岩線、真駒内線、南11条線、ロープウェー線=道新東側に降車場を新設
- 市電新琴似線の麻生町〜新琴似間(385㍍)延長と新琴似バスターミナル開設に伴い、12/2から新琴似4丁目線、屯田線、北41条線を新設。いずれも新琴似ターミナル始発でマイクロバスによる運行。このため新琴似線、琴似線(新琴似ターミナル〜新琴似小学校間)は12/25頃に廃止。
- 厚別線=12/5からひばりが丘団地内に乗り入れ、国道入口の現終点名を「ひばりが丘」⇒「旭町」に変更、そこから約340㍍入った公園通りに「ひばりが丘」を新設。
江別ターミナルOPEN!! (1964年12月1日)
4月から建設していた中央バス江別ターミナルが江別市4条7丁目にこのほど完成、30日同所で落成式が行われ、1日から使用を始める。これまで江別駅前広場横に小規模な営業所があるだけで、利用者の増加で待合室などがすっかり狭くなり、駅前のバス発着場も運行上不便な点が多かった。
ターミナルは国道と本町通りにはさまれた江別郵便局横の約920平方㍍の敷地にあり、レンガ造り、鉄筋2階建て、延べ500平方㍍近い広さで、工費は約3400万円。1階は待合室、事務室、ボイラー室など、2階は車掌室や当直室などにあてる。スチーム暖房や水洗便所も完備され、待合室は74平方㍍と広くとり、札幌と同様、乗客は改札口から3ヶ所の乗り場に出る。また元江別の江別高校裏には約1650平方㍍の敷き地に車庫も新築する。
市内では国鉄バスが去る3月、江別駅横に乗務員休憩室を改造した案内所を開設するなど人口増で運行回数もふえる一方のサービス合戦も花々しく、幹線だけでも1日約80往復が発着、支線を含めると日中はほとんどバスの切れ間がないため混雑のはげしかった江別駅前も、新ターミナル完成で通行はいちだんと合理化される。
【夕鉄】北炭団地に乗り入れ (1964年12月5日)
夕鉄自動車は5日から江別市内の北炭団地炭鉱離職者住宅街に新たにバスを乗り入れ、野幌農協前から同団地を経由、江別太南5線に出る新路線を運行する。
【停車停留所】
- 南5線〜南3線〜南2線〜南1線〜東官舎前〜江別太市街〜江別2丁目〜江別駅前〜上江別踏切〜陸橋前〜一中前〜5丁目通〜北海鋼機入口〜北海鋼機前〜北炭団地〜団地終点
【運転ダイヤ】
(上り) |
|
(下り) |
南5線 |
団地 |
北海 鋼機 |
農協 |
農協 |
北海 鋼機 | 団地 |
南5線 |
|
7:15 |
7:18 |
7:21 |
7:25 |
7:28 |
― |
7:43 |
8:00 |
― |
8:20 |
|
|
7:36 |
― |
7:56 |
|
9:25 |
9:28 |
9:31 |
|
9:20 |
9:23 |
|
|
9:42 |
9:45 |
|
9:34 |
9:37 |
9:40 |
|
10:12 |
― |
10:32 |
10:35 |
|
9:45 |
― |
10:05 |
|
11:08 |
11:11 |
|
11:00 |
11:03 |
11:06 |
|
14:12 |
― |
14:32 |
14:35 |
|
13:50 |
― |
14:10 |
|
14:55 |
14:58 |
15:01 |
14:45 |
14:48 |
14:51 |
|
|
15:51 |
15:54 |
|
15:43 |
15:46 |
15:49 |
|
16:20 |
― |
16:40 |
|
|
15:54 |
― |
16:14 |
|
|
|
|
18:18 |
18:21 |
18:24 |
|
|
|
|
|
18:45 |
18:48 |
18:51 |
|
五番館前バス停を移設 (1965年3月1日)
中央バスは札幌市北3西3、五番館横のビル工事に伴い工事現場近くにある「五番館前」停留所を1日から次の通り移設する。
- 月寒、畜産部、南美園、西岡、平岸、2条経由の各線のりば=北4西2、旧専売公社前(※現東急デパート前)に移設。
- 南郷、月寒東、白石神社方面のりば=北3西3、ブリヂストンタイヤ前(※現みずほ銀行前)に移設。
- 以上各線の降車場=北3西3、三条便利屋前(※現マルゲンビル前)に移設。
- 新琴似、下福移、十軒神社、丘珠、栄町各線の降車場=北3西2、住友海上火災前(※現札幌北三条ビル前)に移設。
運賃改定による変更 (1965年4月10日)
中央バスは10日から運賃を約11.1%値上げする。これまで政府の公共料金抑制策のため見送られていたが、1961年11月20日に申請したとおりに認められ、1㌔あたりの基準賃率は4円77銭→5円30銭、最低運賃は10円→15円にいずれもアップ。定期券の割引率は改定しない。新料金は次の通り。
- 札幌〜千歳間(140→160円)、札幌〜旭川間(340→390円)
夏ダイヤ改正による変更 (1965年5月10日)
10日(月)から夏ダイヤに改正する。
【札幌市内線】
- 篠路線(札幌ターミナル〜十軒神社・ひまわり団地・下福移)、丘珠線(札幌ターミナル〜丘珠飛行場)=札幌駅北口経由に切り替える。また丘珠線は急行便新設。※国鉄バスは昨年9月15日から北口広場に乗り入れている
- 栄町線=朝ラッシュ時を除き30分間隔で「南1条」まで延長。
- 南郷・新琴似線、新琴似線(北栄中経由)=「南1条」まで延長。両線に急行便を新設。
- 空沼線(札幌ターミナル〜空沼二股)=29日から「空沼登山口」まで延長。5〜6月と9月以降は土日祝のみ、7〜8月は毎日運行する。1日5往復。(冬季運休線の再開)
【郊外線】
- 急行札幌〜苫小牧線(札幌ターミナル〜苫小牧駅前)=3往復を新設。ダイヤは札幌発1045 1415 1615、苫小牧発800 1030 1330
- 特急札幌〜登別線(札幌〜登別温泉)=6往復に増便。
- 特急札幌〜室蘭線(札幌〜室蘭)=6往復に増便。
- 札支線(札幌ターミナル〜支笏湖畔)=1日7.5往復に増便。日祝と7〜8月は13.5往復とする。
【札幌市営バス】
- 4/1から電車・バス共通回数券(15円券×11枚綴り、料金150円)を発売。事務的な必要から電車で発売するものは青、バスで発売するものはピンク色になっている。当分は従来のバス回数券、電車回数券も電車・バス共通で使える。
- 厚別線、北郷線、川下線=7/23から白石出張所〜中白石間の日石白石給油所前に「中央西」を新設。
【定鉄バス】(5/1改正)
- 真駒内西線=急行停車停留所のほか「南21条」「山鼻小公園」に停車する準急便を新設
- 定山渓線=札幌〜下藤野間は9:00〜18:30まで15分間隔とし、簾舞行きの最終バスを20:30まで延長、また定山渓急行便を新設。ダイヤは札幌駅発1630、定山渓発930 1030(休日は定山渓発1000)
- 定鉄バス連絡所(札幌市北4西7)に4/1から定期券発売所を新設。発売時間は毎日9:00〜18:00。団体購入のほか回数券の発売も扱う。
【苫小牧市営バス】(5/5改正)
- 市内元西環状線=女子高校まで延長。
- ウトナイ・千歳線=植苗駅前から苫小牧ファームまで延長。1日3往復、うち1本は5・6・9月は土日祝、7〜8月は毎日運行。
- 社台・錦岡線=カントリー入口からドリームビラ前まで延長、1日2本の運行。※樽前ドリームヴィラはジョイランド樽前付近にあった貸し別荘
- 各車両に系統番号を新設。系統番号は次の通り。
1 療養所経由〜緑町、2 リンク通経由、3 弥生配給所経由〜山手町、4 坊主山経由、5 西山手経由〜啓北中、6 西高校経由、7 元町、8 西高校緑町、9 西町弥生、10 3条通り・東高校経由〜西高校、11 3条通経由〜元西、12 大通経由、13 療養所経由〜駒沢・明野、14 中野経由、15 中野経由〜緑町(住吉団地)、16 住吉経由、17 市役所経由〜市立病院(末広町)、18 病院経由、19 中野経由〜築港、20 裁判所経由、21 山手〜東高校経由〜緑町、22 演習林
【国鉄】島松スズラン狩りバス (1965年6月5日)
低温続きで開花が遅れていたスズランもようやく咲き始め、国鉄は島松駅〜松木沢間にスズラン狩りの臨時バスを運行する。料金は片道大人30円。ダイヤは朝8:30(土曜は10:20)からほぼ1時間おき。採取場は恵庭町島松の自衛隊演習場だが、今年もすずらん台、秋晴台を中心に約600㌶がスズラン狩りのために開放され、バス停付近には町内の商店3軒が売店を出している。ただ最近、株ごと採取する不心得の人がふえ、密生していたスズランも減り気味なので、観光協会員ら十数人がパトロール、掘り取りに目を光らせている。中央バスなら札幌ターミナルから弾丸道路の「補給処北門」で下車(片道大人110円)すれば歩いて6分ほどで演習場に出られる。
平岡線スタート! (1965年7月1日)
中央バスは1日から平岡線(月寒営業所〜清田〜平岡〜旧町界)を新設する。1日5往復でダイヤは次の通り。
◇月寒営業所発 930 1100 1230 1400 1540
◇旧町界発 945 1115 1245 1415 1555
【札幌市】夜のさっぽろコースを新設 (1965年7月1日)
藻岩山ロープウエーの夜間運行スタートに伴い、札幌市交通局の定期観光バスに1日から「夜のさっぽろ」コースがお目見えする。コースは札幌駅(出発)〜丸井デパート横(出発)〜円山公園〜ロープウエー〜藻岩山頂〜観光道路〜中島公園〜テレビ塔〜札幌駅。約3時間半でロープウエー遊園地で遊び、藻岩山頂からの夜景を楽しむ。
ロープウエーの夜間運行は7/1〜8/31まで通常9:30〜17:30までを21:00まで延長、山頂の水族館や原始林館、山麓のジンギスカン茶屋、ソバ茶屋、洋弓場なども同じ時間営業となる。
【国鉄】襟裳観光便を大増発 (1965年7月1日)
国鉄様似自動車営業所は襟裳道立自然公園への観光客の便をはかるため、7/1〜9/5まで様似〜襟裳灯台〜百人浜〜広尾〜帯広間のバスを大増発する。内訳は様似〜襟裳間8往復半(うち座席指定便1往復)、襟裳〜広尾間7往復(同)、襟裳〜帯広間2往復となり、7/18〜8/22まで様似〜襟裳灯台、7/18〜9/5まで広尾〜幌泉間をさらに1便ずつ増発する。
中央バス登別宿舎が土砂崩れで全壊 (1965年7月6日)
中央バス登別温泉営業所(登別町字登別温泉24)の従業員宿舎裏の宅地が5日から降り続いた雨のためゆるみ、翌6日午後4時半ごろ、高さ3㍍の石垣が崩れて大量の土砂が木造モルタル塗り2階建て、33平方㍍の宿舎になだれ込み全壊させた。またこのはずみで隣接する同営業所事務所が傾いた。宿舎にはまかない婦3人がいたが、とっさに逃げ出して難を免れた。
【国鉄・札幌市】海水浴バス (1965年7月10日)
10日から国鉄、市営バスの大浜、銭函両海水浴場行きのバス運行が始まる。国鉄は10、11と17〜8/12まで毎日運行、市営は10、11と17〜8/15まで。料金は大浜が大人80円(小人40円)、銭函は大人90円(小人45円)。始発は国鉄が札幌駅前、市営が大通バスセンター(北電南側)。途中市役所前、円山、琴似本通、手稲東に停車する。ダイヤは次の通り。
【国鉄バス】 ◇=日曜のみ
- 札幌駅前(発)→大浜(行) 850 920 950 1020 ◇1040
- 大浜(発)→札幌駅前(行) 1330 1410 1440 ◇1500 1510 1540
- 札幌駅前(発)→銭函(行) ◇830 900 ◇920 950 1030 1310
- 銭函(発)→札幌駅前(行) ◇1350 1430 1500 1530 ◇1600
【市営バス】 ◇=日曜のみ、▽=土曜のみ、◎=土、日曜のみ
- 大通バスセンター(発)→大浜(行) ◇830 900 930 1000 1030 1100 ▽1230
- 大浜(発) 1330 1400 1430 1500 1530 ◎1600
- 大通バスセンター(発)→銭函(行) ◇830 900 ◇1000 1030
- 銭函(発) 1400 ◇1430 1530 ◇1600
【苫小牧市】樽前山に新登山バス (1965年7月14日)
苫小牧市交通部は樽前観光路線の新コースを開発していたが、このほど道路工事が終了、14日から苫小牧駅前〜錦岡〜樽前ドリームヴィラ〜五合目〜七合目(樽前山)間の新路線を運行する。
これまで樽前山には苫小牧から道道支笏湖線を通り、丸山から入る市営バスのコースがあったが、観光客から「別な角度から雄大な樽前山を楽しめる観光路線を―」と望む声が強く出ており開発に踏み切った。
バスは7/14〜8/22までの毎日2往復走らせ、既存の支笏湖畔行きに接続させる。好評ならさらに延長する予定。車両はこの路線専用の40人乗りのニューフェイスを配車。片道料金は大人160円。
樽前山への登山客は年々増えているが、この新路線はいわば苫小牧〜樽前山〜錦岡の周遊観光バス。支笏湖へ行った客は樽前山の7合目まで足を延ばし、帰りにドリームビラの貸し別荘で豪華な気分を満喫することもできる。同交通部では「黒字は見込めないが、業者の中にこの路線の権利を取る動きもあるので路線を新設した」と話している。
【運行時刻】
- 苫小牧駅前発8:30→七合目着10:00(湖畔発9:55接続)
- ヴィラ発13:00→七合目着13:50(湖畔発13:50接続)
石狩海水浴場行き臨時バス (1965年7月18日)
中央バスは7/18〜8/16まで、石狩海水浴場行きの臨時バスを5便増発する。普通便も合わせると、札幌ターミナル〜石狩間のバスは往復とも約20分おき(計30便)となる。
昨年36万人の海水浴客が訪れた石狩浜、ことしは札幌〜石狩間の石狩街道が完全舗装されたため、45万人の人出が見込まれており、石狩町観光協会や町は今夏から「観光客を親切に迎える運動」を町ぐるみで展開。海浜を利用した5,400平方㍍の無料駐車場や休憩所、脱衣場、シャワー、またキャンパー向けに街灯を整備したほか、中央バスターミナルには町の観光案内版が掲げられた。
支笏湖畔ターミナルOPEN!! (1965年7月24日)
支笏湖畔バスターミナルが千歳市支笏湖畔にこのほど完成、24日午前11時半から現地で関係者を集め開設式を行う。バスターミナルは総工費1,672万円、鉄筋コンクリート平屋一部2階建て延べ450平方㍍。事務所、屋外待合室のほか、屋上には湖上を一望できるバルコニーが設けられ、中央バスと苫小牧市が共同所有する。
【国鉄】有珠海水浴場バス (1965年7月25日)
国鉄バス伊達営業所は、ことしから有珠海水浴場行き臨時バス(有珠駅〜海水浴場間)を運行する。1日10往復で所要時間7〜10分。運転日は7/25、8/1、8/3、8/8の4日間。
【運行時刻】
- 有珠駅発9:19 9:45 10:10 10:35 11:34 13:48 14:15 14:42 15:13 16:10
- 海水浴場発9:30 9:55 10:20 10:45 11:44 14:00 14:27 14:54 15:25 16:22
【札幌市・定鉄】墓参バス (1965年8月13日)
市営バスは"うら盆"の13〜16日まで平岸霊苑方面への墓参バスを運行する。大通バスセンター(テレビ塔西側のりば)発は7:30〜19:00まで、平岸霊苑発は8:00〜19:30までいずれも30分間隔の運行。また定鉄バスは13〜16日に平岸東線、中ノ島線など平岸霊苑行き路線を大幅増発、美園線を豊平墓地経由で運行する。
対雁墓参バス (1965年8月15日)
中央バスはお盆の15、16の両日、江別〜対雁墓地間の墓参バス(臨時便)を運行するほか、3路線を増発する。
【運行時刻】
◇江別発8:50 9:50 10:30 11:10 12:10 13:10 14:20 15:20
◇対雁墓地発9:05 10:05 10:45 11:25 13:25 14:35 15:35
【増発便】
青山線(阿蘇岩行き)、厚田線(太美行き)、当別線(篠津行き、新篠津市街行き)=いずれも21時発
【札幌市】平岡線スタート! (1965年8月20日)
札幌市交通局は20日から市バス平岡線(大通バスセンター〜旧町界)を新設する。料金は5料金区間制で、ダイヤはバスセンター発9:18 16:30、旧町界発9:30 17:12の1日2往復。
また同バスは今月9日から新琴似4丁目線(52系統・新琴似ターミナル〜新琴似4丁目)に「新琴似中央」停留所を新設したほか「無線中継所前」は約200㍍終点方向に移設した。
【おもな停車停留所】
- 大通バスセンター(東1丁目のりば)〜1条橋〜東保健所〜東警察署〜東札幌出張所〜中白石〜白石営業所前〜釣橋〜大谷地高台(新設)〜旧町界(新設)
江別神社秋まつり臨時バス (1965年9月9日)
8日から始まる江別神社秋まつりにあわせ、中央バスは9日のみ、市内・郊外線に次の臨時便を運行する。なお露店が立ち並ぶ神社通り〜中央通り〜3番通りは8〜10日の午前10時〜午後11時まで全車両通行止めとなる。
【市内線】
- 江高―東官舎線(東官舎〜江別駅〜江別高校)=東官舎発2040 2050、江別高発2100 2110(所要17分)
- 野幌―江別線(江別駅〜江別高〜野幌駅)=江別駅発1930 2020 2100、野幌駅発1950 2040 2120(所要17分)
- 3番通り―江高線(江別駅〜石狩大橋〜江別高)=江別駅発2010 2050、江別高発2030 2110(所要17分)
【郊外線】
- 当別、新篠津市街、雁来経由札幌行=いずれも2100発
【道南】静内循環線スタート! (1965年9月15日)
道南バスは15日から、静内市街循環線を運行開始する。静内駅前を起点に高校前経由の外回りと道立病院前経由の内回りで環状運転する1周3.8㌔のコース。料金は1区間大人10円、小人5円、1周が大人15円、小人10円。
【停車停留所】
- 静内駅前 静宝通り 古川町(既設) 検察庁前(新設) 道立病院前 公営住宅前 マーガレット幼稚園前 高校前 静内駅前
【発車時刻】
- 高校前経由(外回り)=7:50 10:48 12:35 14:48 16:58
- 道立病院前経由(内回り)=8:48 9:25 11:48 13:50 15:18
冬ダイヤ改正による変更 (1965年11月10日)
10日から冬ダイヤに改正。
【札幌市内線】
- 茨戸線(篠路経由)=全便ひまわり団地経由で運行する。
- 篠路線(札幌〜十軒神社・ひまわり団地)、丘珠線(札幌〜丘珠飛行場)=札幌駅北口経由を北4条経由に変更、北口経由は下福移線だけになる。
- 羊ヶ丘線=冬季は展望台が閉園するため、展望台の入口で折り返し。
- 空沼線=6→4往復に減らし「空沼二股」折返しに。
【江別市内線】
- 大麻線(江別駅〜大麻小学校)=2往復増便。
- 野幌線(江別駅〜野幌駅)=2往復増便。
【郊外線】
- 札支線(札幌〜支笏湖)=平日1往復となり、12〜3月の日曜・祭日は2往復増便し、モラップスキー場利用客の便をはかる。
- 千歳線(札幌ターミナル〜四里塚)=2往復増便。
【国鉄バス】(12/1改正)
- テイネオリンピアスキー場が1日開場するのに伴い、手稲オリンピア線(札幌駅前〜手稲オリンピア、手稲駅前〜手稲オリンピア)を新設。
【道南バス】(12/1改正)
- 穂別町が昭和25年から運行していた町営バス(穂別市街〜長和間1往復)は赤字のため、12月から道南バスに譲渡。穂別〜稲里〜長和〜新登別間1往復、穂別〜稲里間2往復のあわせて3往復運行する。
【札幌市営バス】
- バスセンター〜藻岩山市民スキー場の臨時バスを12/26〜3/21までの日祝(元日除く)運行。バスセンター発9:30〜11:00、藻岩市民スキー場発15:00〜16:30までそれぞれ15分間隔。料金大人45円、小人25円。また藻岩線、真駒内線に臨時停留所「スキー場入口」を設け、同期間の土・日・祝日に連絡バスを走らせる。スキー場入口発9:30〜15:00、スキー場発9:45〜15:15までそれぞれ30分間隔。料金大人15円、小人10円。
- 7/23から厚別線、北郷線、川下線に「中央西」(白石出張所〜中白石間)停留所を新設した。場所は国道12号線の日本石油白石中央給油所前。
- 8/9から52系統・新琴似四丁目線に「新琴似中央」停留所を新設した。これに伴って「無線中継所前」停留所は約200㍍終点方向に移設。
国鉄と市バスがまた激突 (1965年11月24日)
手稲山中腹に建設している"テイネオリンピア"が12月1日いよいよオープンするが、バス乗り入れをめぐって国鉄と札幌市交通局がまたも対立、札幌陸運局は臨時路線免許でも1日開場の"足"を確保する方針だが―。
テイネオリンピアは、札樽国道手稲町市街から山頂のHBC送信所に通ずる道路を登った手稲山の中腹一帯。スキー場、ゴルフ場、遊園の三本柱からなる一大レジャーセンター。1日から、まず457㍍、490㍍の2基のリフトを備え、ゲレンデだけで20万平方㍍の敷地をもったスキー場と鉄筋コンクリート2階建てのハウス、第2リフト前のレストハウスが店開き。明春には原始林をぬう2.3㌔のゴー・カートや150㍍射程のバスーカ砲、ティーカップ、幼児向け無料遊戯施設を備えた遊園、"日本唯一の高原コース"をキャッチフレーズとするセミパブリック18ホールのゴルフ場が明秋それぞれ加わって、かつてないスケールのレジャーセンターに仕上げる計画で、完成すれば市内、近郊一のレジャー施設となる。
一方、行楽客の"足"をめぐっては、将来かなりの利用を見越して、はじめバス4社が食指を動かしていたが2社が断念、いまは国鉄バスと市バスの競願になっている。市バスは「利用者のほとんどが札幌市民になろう。また市が総力をあげている冬季オリンピック誘致との関連でも、会場候補の手稲に市バスが入っていないでは済まされない」といい、国鉄バスは「手稲市街までの路線はウチが昭和9年から開拓した。歴史的に見ても国鉄が担当するのが当然。また札幌、小樽、手稲の3つの地区輸送を担当している現状からみて、本当に利用者サービスを考えるなら問題はないはず」という言い分で、まったく対立している状態。札幌陸運局は臨時路線免許の形でも1日からの足は確保する考えだが、正式認可までにはかなり時間がかかりそうだ。
【札幌市】西野ターミナル完成 (1965年12月7日)
札幌市交通局は100万都市の交通網整備の一環として、バスの地区ターミナルづくりを年次計画で行っているが、ことしの工事分、西野ターミナル(手稲町西野177)が完成した。円山、啓明、新琴似の地区ターミナルについで4番目の施設。
同ターミナルは道々西野―月寒線沿いにあり工費460万円、1600平方㍍の敷き地に大型バス用2つと小型バス用3つのホームがあり、ほか待ち合い用のパゴラ2棟、便所1棟、水銀灯4基が備えられている。
また同局ではこのあと真駒内ターミナルの建設を決めて、すでに泉町中央に3300平方㍍の敷き地を取得済み。最終的には現在研究中の高速輸送機関との関連も考え、15地区にターミナルを設ける構想で、このうち新市建設6ヶ年計画には西野、真駒内を含め6ヶ所の建設が盛り込まれている。
【札幌市】市バス延長の請願 (1965年12月21日)
小川喜一氏(琴似町)ほか268人は21日、市営バス屯田線の終点を現在の「屯田入口」停留所から西に500㍍ほど延長してほしいとの請願書を市議会に提出した。
千歳バス会社を設立 (1965年12月22日)
千歳市内循環バスの認可をめぐって千歳交通など4社が競願していた問題で、千歳交通と夕張鉄道は22日、千歳バス株式会社の設立総会を札幌グランドホテルで開いた。新会社は資本金1千万円、事務所を千歳交通内(千歳市千代田町6)に置き、会長に佐方夕鉄社長、社長に渡部千歳交通社長が就任する。
市内循環バスの運行をめぐっては、2年ほど前から地元の千歳交通、夕張鉄道、早来バス、中央バスの4社が次々と陸運局に申請を出して認可が難航しており、千歳交通、夕鉄ともこの夏再申請を前提に一部計画の見直しを検討、新会社の設立を話し合ってきたが、新会社の設立で認可をめぐる動きは3社競願の形となる。渡部社長は「市商工会議所などの応援を得て1日も早く認可を得たい。できれば明春からでも運行し、市民の不便を解消するよう努力する」と語っている。
札樽線など経路変更 (1966年2月15日)
道公安委員会が冬季間の交通混雑解消と車のスムーズな流れの確保をネラって、15日から札幌市内中心部で実施する大がかりな新しい交通規制により、道警本部はバス路線の変更(7路線)と停留場の移設(13ヶ所)、また混雑防止のため停留場の整理、統合(10ヶ所)を各バス会社に勧告、同日から実施する。この規制は夏季にも効果があれば続けていく方針だが、バス停統廃合については各社とも関連があるため、道バス協会が近く各社を集めて話し合うが「収入にも大きく影響する」「利用者への徹底がたいへん」などと、どこも大慌て、バス路線にまで手を加えた規制はいままでなかっただけに、いま対応策に懸命だ。これまでに決まったバス会社の"交通規制に伴う変更"は次の通り。
【中央バス】
- 札樽線=15日から北1西4交差点の右折禁止により、現行の西4丁目経由から西2丁目経由に変更。※国鉄バスも同じ
- 石狩街道の4ヶ所の停留所を3か所にという統廃合勧告については検討中
【市営バス】
- 15日から北1条の市立病院前バス停は上り(バスセンター方向)が本田技研前、下りは日経新聞社前に移設
- 18日から北1条経由真駒内線の上りを北大通り経由に、松竹座前を通っていた中の島線、六条経由真駒内線、藻岩線、山鼻線、南十一条線、ロープウエー線の6線は「南6西2」まで南下するコースに変更
- 20日からNHK東側にある北光線、篠路線の停留所を1丁北に、北5西25交差点近くの「北五条通」停留所を琴似線と北五条線の系統別に分散、移設
- 石狩街道の7か所の停留所を4か所にという統廃合勧告については検討中
【定鉄バス】
- 4停留所の統廃合勧告については、中央バスとの関連があるので検討中
札幌市内停留所の統廃合 (1966年3月27日)
中央、定鉄、市営各バスは27日から札幌市内の停留所を大幅に統廃合する。これは道公安委員会が先月25日、幹線道路の混雑緩和をネラって新たな交通規制とともにバス停の大幅な移設、統廃合を打ち出し各バス会社に勧告していたもの。一部は先月下旬から実施されたが、2社以上の競合路線は話し合いのため延期されており、27日から石狩街道、西2丁目と西3丁目の一方通行道路を中心に統廃合が行われる。バス停の変更は次の通り。
【中央バス】
- 石狩街道の「北9条」「北12条」は廃止し「北10条」を新設
- 西3丁目通りの「南4条」は廃止
【定鉄バス】
- 西2丁目通り(南方向)の「北4西1」「北1条通り」は廃止し「北2西2」を新設
- 西3丁目通り(北方向)の「南3西3」「時計台前」「北4西3」は廃止、代わりに「南1西3」「北2西3」を新設 ※「南1西3」は市電軌道南側に新設するが、ここは市内線専用とし現行の「南1西3」は定山渓、洞爺両線専用とする
【市営バス】
- 石狩街道の「北9東1」「北12東1」「北14東1」「北18東1」「北20東1」は廃止、代わりに「北10東1」「北16東1」「北19東1」を新設
- 中の島線停留所は北4西3→北4西2道路北側、丘珠線停留所は北4西2→北4西1(日通前)にそれぞれ移設
清田団地バス廃止騒動に決着 (1966年4月27日)
土地会社の無料バス廃止をめぐって問題になっていた京王清田団地に27日、中央バスが初めて乗り入れる。新設するのは清田団地線。五番館〜清田団地、月寒営業所〜清田団地の2系統あり、清田団地発7:00〜月寒営業所発21:40まで両系統合わせて1日11往復する。第1号発車バスを記念し、同日午前7時から清田団地で開通式が行われる。
夏ダイヤ改正による変更 (1966年5月1日)
1日から夏ダイヤに改正する。
【札幌市内・郊外線】
- 羊ヶ丘線=「羊ヶ丘展望台」まで延長(冬季運休線の再開)
- 空沼線(札幌ターミナル〜空沼二股)=「空沼登山口」まで延長。片道100円(同)
- 有明線(札幌〜有明)=「鱒見の滝」まで延長(同)
- 石狩線=特急便を廃止
- 石狩線(札幌〜石狩)=石狩浜への海水浴客の便をはかるため、7/16〜8/16まで25→30往復に増発。料金は大人120円
【江別管内】
- 大麻線=悪路のため江別〜野幌駅間折返し運転していたが、4/6午後から江別〜野幌12丁目間折返しとなる。
- 江別市内線(東官舎前〜2番町経由〜江別高校前)=4/21からワンマン化。江別営業所では同線に昨年秋からワンマンカー3台を配置し車掌を乗せて運転していたが、車掌不足と人件費の面から今後はワンマン運転に切り替える。1日44往復で料金は15円均一。前ドアから乗って後部ドアから降り、乗車時に料金箱に料金を入れる。
【千歳管内】
- 長都線(千歳ターミナル〜島松駅前)=1/21ダイヤ改正。千歳発6:40、島松発17:20にいずれも繰り上げ。
【苫小牧市営バス】
- 4/10からワンマンカーを初めて導入。純ワンマン車4台とワンマンと普通車兼用のバスが3台の計7台を購入。定員93人の大型バス。前ドアから乗り、後部ドアから降りる。価格はいずれも1台410万円。初めての1人掛けシートを採用した。10日から7台全部を駅前〜駒沢、女子高、元町の3路線で試験的に走らせ、認可が下りれば5月中には本格運行する。道内市営バスでは札幌に次いで2番目。
【国鉄バス】(5/25改正)
- 札幌駅バスホームと地下売り場に「つばめの窓口」を新設。回数券、定期券を発売する。
- 札幌駅〜大麻団地=大麻発は朝の通勤時間に特急便2本、快速便3本増発
- 札幌駅〜瑞穂貯水池(野幌原始林)間=急行便2往復再開。
- 北広島駅〜音江別神社前間=朝夕2往復増発。
- えりも観光急行便(広尾〜えりも灯台〜様似)=6/1再開。6月中2往復で、料金は様似〜広尾間片道520円。ダイヤは次の通り。
【上り】
◇広尾8:10→えりも灯台(9:44着/10:40発)→幌泉11:21→様似12:05
◇広尾10:40→えりも灯台(12:14着/14:50発)→幌泉15:31→様似16:15
【下り】
◇様似11:35→幌泉12:26→えりも灯台(13:00着/13:30発)→広尾14:59
◇様似13:00→幌泉13:51→えりも灯台(14:25着/15:30発)→広尾17:04
【定鉄バス】
- 6/1〜8/1まで定山渓の道路工事のため、豊羽本山発着の各便を定山渓駅前経由に経路変更。定山渓神社前〜三笠スロープ間は定山渓湯の町を通らず、定山渓駅前、錦橋駅前経由となる。これにより豊羽本山着が10分おそくなり、発時刻は10分早まる。
- 6/10から豊平駅、札幌駅地下に加え、日劇窓口(南1西1)に乗車券取扱所を新設。バス定期券、回数券、洞爺湖線乗車券の発売業務を始める。時間は11:30〜19:00まで。
- 6/17〜10月末まで精進橋架け替え工事のため、平岸中経由の各便は平岸小〜自衛隊北門間を中の島経由で運行。このため天神山、自衛隊官舎、運転試験場、澄川1区の各バス停は休止、平岸中バス停は土現札幌出張所前に移設する。
- 6/25から苗穂駅前〜下藤野間の直通路線を1日10往復新設。藤野、石山地区から東保健所、東警察署など、苗穂地区から十五島公園、ふじの自然公園など定鉄沿線の行楽地へ乗り換えなしに行けるようになる。
【運行経路】苗穂駅前〜東札幌駅前〜豊平駅前〜平岸小学校〜平岸中学校〜真駒内団地〜石切山駅前〜十五島公園〜下藤野
国鉄バス基地を分散 (1966年5月12日)
国鉄札幌自動車営業所は3年前から国鉄バスの基地改良計画を進めているが、昨年は厚別と手稲に用地を買収、ことし中に札幌駅前から厚別、手稲に基地を分散させ駅前の混雑緩和を図るほか、小樽のバス車庫は68年度に手宮から小樽駅構内に移し、施設も充実させる。厚別、手稲基地はすでに整地に取り掛かっており、本年度中に一部を使用、明年度中に完成、札幌本所と小樽基地は68年度に着工、完成予定となっている。これら4基地の総工費は約5億円。
札幌を中心とする輸送量は増えるばかりで、1957年に建設した札幌駅前東側の車両基地は50両収容できるが、収容しきれない50両は駅前広場や通路などに駐車しているのが現状。そこで厚別と手稲に車両基地を新設、札幌駅前基地は一般自家用車の有料駐車場にする構想。さらに将来は札幌駅ビルが狭くなることも予想されるので、増築用地として確保する考えだ。今後の各基地プランは次の通り。
(写真:バスがいっぱいの札幌駅前基地)
- 厚別基地(新設)=延べ約1万2千平方㍍、100台のバスを収容、美唄、岩見沢など郊外路線のセンターにする。
- 手稲基地(新設)=延べ約1万6千平方㍍、車両の集中検修場にするほか、小樽、手稲路線のバス55両を収容する。
- 札幌本所=中、長距離路線のセンターとして北5西1の国鉄中央寮の広場に拠点を新設、30両のバスを置く計画。札幌都心部の輸送網は大きく増強され、駅前の駐車場もかなり広くなる。
- 小樽基地=派出所の施設が老朽化、車庫が手宮で遠すぎるなどの問題があったが、約2千万円で事務室を新築するとともに、小樽駅の貨物扱い所に車庫を建設する計画。
中央、道南バスの運賃改定 (1966年6月上旬)
3月5日からの国鉄旅客運賃値上げに伴い、鉄道と並行するバス料金の格差調整のため、中央、道南バスが運賃を値上げを札幌陸運局に申請、6月上旬には運賃値上げが実施される見通し。バスと列車が食い合いしている現状を改善するため、国鉄側がバス料金の是正を要望、料金是正に最も強く難色を示していた中央バスも札幌陸運局や道バス協会のあっせんもあって、このほど料金是正を承諾した。ただし、上げ幅については汽車より10-80円安くなるよう同社は強く主張している。
【運賃の上げ幅】
- 札幌〜小樽10円(汽車と同額)、札幌〜美唄20円(汽車より30円安)、札幌〜旭川30円(同80円安)、札幌〜室蘭30円(同50円安)
【早来】厚真―苫小牧間に新路線 (1966年6月25日)
早来バス(本社・厚真町本町)は25日から厚真〜早来〜苫小牧間に直行バスを新設する。
目下、全線舗装工事中の国道234号線(岩見沢〜苫小牧)へのバス乗り入れは当初、道南、早来、夕鉄、中央4社の競合出願となり、当時は"道路が未整備"という陸運局の意見で各社とも申請をいったん取り下げたが、道路整備の見通しがついた一昨年、苫小牧市営バスが苫小牧〜追分間、早来バスが苫小牧〜早来間を再申請した結果、早来バス1社に認可が下りたもの。
バスは1日4往復で所要時間は苫小牧〜早来間40分、厚真までは1時間。料金は早来まで110円、厚真まで190円。従来の浜厚真回りに比べ、厚真までは30円安くなる。
当初の計画ルートは早来駅前〜早来橋〜遠浅駅前〜(国道234号線)〜国鉄植苗駅前〜国道36号線植苗〜苫小牧駅前(市内6ヶ所に停車)の予定だったが、利用者の要望で岩苫線〜沼の端〜道道上厚真回りに変更した。この路線新設に備え、同社は72人乗り大型バス2両を増車した。
【運行系統】
- 苫小牧駅前〜西ふ頭通り〜沼の端(室蘭線沿い)〜遠浅駅〜早来〜幌里〜厚真
聚富地区にバス待合所 (1966年7月8日)
厚田村の聚富地区にこのほどバス待合所がお目見えした。同地区には「新開地」「団地」「本通」「聚富」の4停留所があるが、これまで待合所がどこにもなく地区住民から建設の強い訴えが出ていた。
たまたま聚富神社の改築が決まり、その解体資材を活用しようと、とりあえず比較的利用度の高い「団地」と「聚富」バス停の2ヶ所に待合所が建てられることになり、1日の「国民安全の日」を記念して地元関係者が総出で待合所の新築に奉仕した。いずれも7.4平方㍍の平屋建て。心のこもった暖かけやタナまで備えられ、地区住民から感謝されている。
【札幌市】海水浴バス (1966年7月9日)
市交通局は大浜、銭函両海水浴場が開かれる9日からシーズン中、大通バスセンターから海水浴場までの直通バスを運行する。運行期間はともに7/9、10と7/16〜8/21まで。悪天の場合は運休する。ダイヤは次の通り。(△土曜、◎日曜運行)
【大浜海水浴場】
- バスセンター発◎830 ◎845 900 ◎915 930 ◎945 1000 ◎1015 1030 ◎1045 1100 △1230
- 海水浴場発1330 ◎1345 1400 ◎1415 1430 ◎1445 1500 ◎1515 1530 ◎△1600
【銭函海水浴場】
- バスセンター発◎830 ◎845 900 ◎915 930 ◎945 1000 ◎1015 1030
- 海水浴場発1400 ◎1415 1430 ◎1445 1500 ◎1515 1530 ◎1545 ◎1600
【国鉄・市営】北都団地線スタート! (1966年7月20日)
国鉄バスと札幌市営バスは、20日から北都団地線(札幌〜下白石〜北都団地)を運行開始する。従来、養護学校前までだった路線を2年前造成された北都団地まで延長し、両バスとも各6往復ずつ運行。料金は大人45円、小人30円。国鉄バスのダイヤは次の通り。
運行初日の20日には、団地発7:54の初便に合わせて開業式が行われ、運転士、車掌に花束が贈呈されたあと、団地組合長が紅白のテープにハサミを入れ、同時に数発の花火を打ち上げて開通を祝った。
【国鉄バス】
- 札幌駅発 722(時計台発) 950 1312 1540 1735
- 北都団地発 754 832 1025 1347 1617 1814
【札幌市】市バス延長を採択 (1966年8月2日)
札幌市議会公営企業委は2日、市電、市バス関係の陳情、請願を審査。市バス屯田線の延長、南の沢線の延長、北の沢へのバス乗り入れの3つの請願を採択と決めた。
【札幌市・定鉄】墓参バス (1966年8月13日)
市営バスと定鉄バスは13〜16日まで4日間、墓参バスを運行する。市営バスはテレビ塔東側発、平岸霊園行きで8:30〜19:00まで30分おき。定鉄バスは札幌駅前と丸井デパート前発の豊平墓地行き、平岸霊園行き、平岸霊園管理事務所行きで、増発は延べ1日200本。1分〜30分間隔で運行する。
対雁墓地 お盆臨時バス (1966年8月13日)
中央バス江別営業所は13日〜16日までの4日間、江別駅前〜対雁墓地間のお盆臨時便を運行する。1日8往復で料金は20円。また旭川、留萌、小樽、岩内など各線に増発便を運行する。
【停車停留所】江別駅前 保健所入口 北日本正門前 消防署北部出張所前 石狩大橋 市営住宅 対雁墓苑
【運行時刻】
○江別駅前発8:50 9:50 10:30 11:10 12:10 13:10 14:20 15:20
○対雁墓苑発9:05 10:05 10:45 11:25 12:25 13:25 14:35 15:35
【札幌市・国鉄】本道初のバスベイ (1966年8月16日)
札幌開発建設部は国道12号線の車の流れをスムーズにしようと、国道拡幅工事に合わせ札幌市内に「バスストップベイ」をつくっている。ことし拡幅された白石小学校〜白石神社付近(2.3㌔)の市営バスと国鉄バスの共同停留所がある4か所を選び、白石中央、中学校通りの2ヶ所はすでに工事が終わったばかり。
札幌から旭川へ通じるこの国道は交通量が非常に多く、バスが停留所にとまるたび後続車の流れが妨げられ深刻な交通マヒもしばしば。これを解決しようと、バス停部分の歩道を幅2㍍、長さ46㍍にわたってえぐり、バスが停止するための湾(バスストップベイ)をつくることにした。大型のバスが停留所に停車しても後続の車の流れがさえぎられず、事故防止にもつながるという。
高速道路ではこうした"バスストップベイ"を設けるのが常識だが、市内の道路につくるのは"本道初の試み"と同建設部は話しており、これからおいおい数を増やしてゆく計画という。
江別神社祭り臨時バス (1966年9月9日)
中央バス江別営業所は江別神社本祭の9日、市内・郊外線に次の臨時増発便を運行する。
【市内線】
- 江高・東官舎線(東官舎〜江別駅〜江別高校)=東官舎発2040 2050、江別高発2100 2110(所要17分)
- 野幌線(江別駅〜江別高〜野幌駅)=江別駅発1930 2020 2100、野幌駅発1950 2040 2120(所要17分)
- 3番通り・江別高線(江別駅〜石狩大橋〜3番通り〜江別高)=江別駅発2010 2050、江別高発2030 2110(所要17分)
【郊外線】
- 当別、美原、雁来経由札幌行=いずれも2100発
【定鉄】美園線にワンマンカー (1966年10月11日)
定鉄バスは11日から札幌・美園線(札幌駅前〜月寒公園下)全便をワンマンカーで運行する。同線は2区間になるが、料金は乗車の際に客が直接料金箱に入れるいわゆる"信用方式"。
中央ターミナルデパート12月OPEN (1966年10月18日)
札幌市北1東1に建設中の中央バスターミナルに食料品、食堂を中心にした寄り合いデパートが生まれる。ターミナルが完成する12月20日ごろから営業開始。東へのびる札幌繁華街にまたひとつ名所が誕生する。
バスターミナルは地下1階地上3階、このうちデパートは地下1階と地下2階延べ1650平方㍍を使用する。すでにステーションデパートの入店者を中心に34業者が店舗を出すことが決まっており、地下にはお好み食堂、生鮮食料品、和洋菓子の店、地上2階には横12㍍、縦3㍍の大壁画を設けた大食堂、雑貨、衣料品の店がズラリと軒を並べる予定。このほど管理会社の「中央ターミナルデパート」が設立総会を開き、社長に小島由平氏を選んだ。
このターミナルには中央バス6系統が出入りし、1日の乗降客は2万人〜2万5千人、このほか乗降客以外の利用者もあるものと見込んでいる。デパート関係者は「安くておいしい食べ物、家族で楽しめる場所にしたい」と言っている。
苫小牧ターミナルOPEN!! (1966年11月10日)
中央バス苫小牧ターミナルが苫小牧市表町の国道36号線沿いにこのほど完成、10日から営業開始する。同社が苫小牧ビル横の空き地990平方㍍を王子不動産から買収、今年6月から建設していた。
鉄筋コンクリート2階建て延べ面積約830平方㍍の内部の1階は、330平方㍍のうち66平方㍍が待合室、事務室、運転手休憩室、管理人室、ボイラー室、2階は広さ214平方㍍で営業事務室、所長室などがあり全館ボイラー暖房。このほか国道に面して3つのバスホームが設けられている。当面は乗務員や車両は置かず、人員は管理人程度。札幌、登別、室蘭などへ向かうバスがターミナルを中継する。完成に伴う停留所、ダイヤなどに変更ナシ。
(★このターミナルは追分線、岩見沢経由旭川線の認可を前提として建設されたが、国鉄との関係で認可が見送られたため内部はしばらく建設当時から全く利用されず、わずかに1階の事務室が利用されているだけ。2階はあき家で、のちに喫茶ふらんせ、中央バス系列の秦進建設の営業所が間借りしていた)
(写真:中央バス苫小牧ターミナル)
冬ダイヤ改正による変更 (1966年12月1日)
1日からダイヤ改正を実施。
【郊外線】
- 室蘭線、登別温泉線、苫小牧線、札夕線=全便特急便に統一。停留所は従来と同じ。
- 千歳線=従来の特急を急行に改め「清田」「大曲」「輪厚」の3停留所増設。従来の急行は準急に改めるが停留所は現行どおり。
- 札支線=札幌〜支笏湖間直通便は平日1往復とし、12〜3月の日祝だけモラップスキー場へのスキー客の便をはかり3往復とする。
【札幌市内線】
- 新札幌団地線(札幌ターミナル〜新札幌団地)を新設。昨年から造成している石狩町花畔と樽川に広がる内外新札幌団地(石狩町南線)にはこれまで宅地会社がバスを運行していたが、何かと不便で地域住民から新路線開設の要望が出ていた。これを記念して1日、同団地で開通式が行われる。
(写真:新札幌団地バス停で行われた開通式)
- 栄町線=急行便を除き全便「北営業所」まで延長。
- 新琴似線=12/14まで北栄中経由は始発停留所を「南1条」、北2条経由は「五番館前」とする。なお夜の便は一部ワンマンカー。
- 丘珠線=全便ワンマンカー。
- 空沼線=「空沼二股」折り返しに。
- 羊ヶ丘線=「展望台入口」折り返しに。
【江別管内】
- 江別市内線(江別駅前〜3番通〜江別高校)=朝ラッシュ3往復を5分ずつ繰り上げる。
- 野幌線(江別駅前〜野幌駅前)=江別駅発19:10→19:20、野幌駅発19:30→19:40に繰り下げる。
- 当別線(江別〜当別)=江別ターミナル発16:50→16:45に繰り上げる。
- 新篠津線(江別〜美原)=江別発14:40、美原発15:10の1往復増便。
【当別管内】
- 厚田発足線(厚田〜発足小学校)=3往復を新設。発足地区住民約400人から長年にわたり中央バス、厚田村役場、土木現業所などに陳情があったもので、道道厚田―当別青山線の改良工事完成に伴い開通の運びとなった。近く住民あげてバス開通祝賀会が開かれる予定。
- 青山線=当別〜四番川〜浜益直通便を1往復新設。
【千歳管内】
- モーラップスキー場(1963年12月開設)とのタイアップにより、シーズン中の日祝のみバス運行。
【国鉄バス】
- 手稲オリンピア線=11/23ダイヤ改正。10→11往復に増やし、また札幌駅発730(始発)は急行便とし、円山以西は琴似本通、手稲東、手稲町のみ停車する。
- (伊達)8/1から大岸〜礼文華峠〜小幌の国道切り替え工事完成に伴い、羊蹄線(幌泉駅通〜礼文駅前間)を新国道経由に切り替える。旧路線は道路が狭いうえトンネルと踏切があり、運転者にとっては鬼門とされていた。
- ひばりが丘〜下野幌団地間(0.7㌔)が認可になり、10/11から札幌駅〜ひばりが丘線を同団地まで延長した。札幌駅発は7:35〜20:00まで、下野幌団地発は7:16〜18:06まで、上下15便。札幌駅〜下野幌団地間の運賃は大人55円、小人30円。
【早来バス】
- 苫小牧〜追分経由〜厚真間の直通バス1往復を新設。片道160円。これにより早来経由は4→3往復に減便。
【国鉄】テイネオリンピアにバスセンター (1966年12月8日)
テイネオリンピアに国鉄バスセンターが8日完成、翌9日に落成式をあげ店開きする。テイネオリンピアは山スキーも楽しめる手近なスキー場として最近めきめき売り出し、バスの利用者も増え、10月半ばから工費530万円をかけ建設していた。テイネオリンピアヴイラ(ホテル)の真向いにあり、黒緑色のクラシックな総タイル張り、内部はプリント合板を使った鉄骨造り平屋建て(126平方㍍)。50平方㍍の待合室、出札窓口、案内窓口、トイレ、乗務員休憩室などを備え、建物前面がバスホームとなりバス2両が同時に発車できる。標高は320㍍と、白金温泉に次いで道内で2番目に高いバスセンター。
札幌ターミナル移転オープン (1966年12月15日)
札幌市大通東1丁目の創成川沿いに中央バス札幌ターミナルの新ターミナルビルが完成、12日午前11時から落成式を行い、15日から営業開始する。
新ターミナルは地下1階、地上3階の鉄筋コンクリート造りのターミナルビルに約2,300平方㍍のバス発着広場をもち、1日25路線、約400本のバスが発着する中央バスの郊外線専用バスターミナル。現在の北4西4のターミナルが狭くなり、年々増えるバスをさばききれなくなったこと、また乗客の待ち合いや周辺の道路交通量も増えてバスの出入りにも不自由が出てきたため、同社が約3億円を費やしこの春から建設していた。
ターミナルビルの1階は乗客の待ち合い室と出札窓口、3階は札幌営業所の事務所、地階と2階は中央ターミナルデパートが借り、約30の店舗をもつショッピングセンターが21日からオープンする。バス発着所は狭い敷地を有効に活用するため、効率性と乗降客の安全を考えたというプラットホームがノコギリ状の"スイッチバック式"という新方式を採用、1度に9台のバスが発着できる。
札幌市内では市営バスが大通公園の歩道を利用したバスセンター、定鉄、国鉄がパゴラ、プラットホームをもつ駅前ターミナルを使っているが、待ち合い室を備えた本格的なバスターミナルはこれが初めて。14日までは北4西4の旧ターミナルで営業し、翌15日の始発から新ターミナルに切り替える。運行ルートなどの変更は次の通り。
【郊外線】
- 室蘭、登別温泉、苫小牧、千歳空港、千歳、支笏湖、夕張、栗山、有明、羊ヶ丘の各線は新ターミナル発着となり、ターミナル〜南4条間は創成川両岸を運行する。
- 旭川、当別、小樽、石狩、新川神社、篠路、空沼線など現行のターミナル(北4西4)発着路線は全便新ターミナル発着となり、市内線3か所の停留所を新設する。
【札幌市内線】
- 南郷、月寒東、白石神社、白石の各線は従来通り五番館前発着だが、下り線のみ新ターミナル経由となる。経路は五番館前→(駅前通)→(北2条線)→(東1丁目線)→札幌ターミナル→(南大通)→(西2丁目線)。上りは従来通り西3丁目通りを経由。
- 栄町、新琴似、新札幌団地、屯田、丘珠の各線は新ターミナル前発着に変更、五番館前を経由する。上りの経路は札幌ターミナル発→(東2丁目線)→(北2条線)→北1条→(西3丁目線)→(北4条線)→五番館前→(西1丁目線)、下りは(東1丁目線)→(北4条線)→(西2丁目線)→(北2条線)→(東1丁目線)→札幌ターミナル着。
【新設停留所】
- 「札幌ターミナル」(ターミナル前)
- 「北1条」(栄町線、新琴似線ほか北方面市内線)
- 「五番館前」(南郷線、月寒東線ほか南郷方面市内線)
※「北1条」は今の千歳線「北1条」、「五番館前」は今のみずほ銀行前
(写真:中央バス札幌ターミナル)
国鉄バス運賃改定 (1966年12月21日)
国鉄バス同地方自動車事務所は札幌市営バス運賃の値上げに伴い、21日から競合区間の運賃調整のため値上げする。値上げするのは札樽線(札幌〜手稲東間)、空知線(札幌〜厚別三区、下白石〜北都団地、旭町〜下野幌団地通間)の運賃。
【主な運賃改定】
- 普通運賃は最初の1区間が15→20円にアップ、それ以上は1区間ごとに10円増と市バスと同じ。値上率は13.6%。
- 身障者などの割引運賃は最低額が大人10円→15円、小人5円→10円にアップ。
- 通勤定期運賃(1ヶ月)は1区間560円→810円〜5区間1460円→1910円にアップ。値上率は32.8%。
- 通学定期運賃(1ヶ月)は1区間350円→510円〜5区間930円→1210円にアップ。値上率は32.5%。
- 主な新運賃は札幌〜琴似本通間(25→30円)、同〜手稲東間(35→40円)、同〜白石中央間(25→30円)、同〜市営住宅前間(35→40円)、同〜北都団地間(45→50円)、同〜ひばりが丘・下野幌団地・厚別三区間(55→60円)
【国鉄】手稲自動車基地OPEN!! (1967年1月16日)
国鉄バスの手稲自動車基地(手稲町稲穂)が検修場を残して完成、16日営業開始した。建物は鉄筋コンクリート3階建ての事務所と54人収容の女子寮、同4階建てのアパート(24戸)、延べ約3500平方㍍で、このうち事務所1階は24台収容の車庫。検修場は今春着工、年内完成の予定。ここを基地にバスを発着させ、札樽国道沿いと札幌都心を結ぶ通勤輸送がグンに改善する。
これは68年度完成をめざして昨年春から着工した札幌地区自動車基地改良計画の一環で、総事業費は年内完成の厚別基地と合わせ8億円。68年度には小樽基地も完成する予定で、中・長距離路線の拠点となる札幌本所(駅前、バス30台)を中心基地に厚別(100台)、手稲(55台)、小樽の各基地を配し、マンモス化する札幌への通勤輸送を確保する。
手稲基地の営業開始に伴い、同バス札幌営業所は16日からダイヤを次のように一部改正する。
- 札幌〜手稲オリンピア間に急行便を5往復運転。
- 札幌〜小樽間急行便のうち4往復をスキーシーズン中は「春香」に臨時停車する。
- 札幌〜手稲公住間に直通便運転。
- 札幌〜大麻12丁目間は一部を除き大麻15丁目経由。
- 札幌〜江別間に大麻12丁目経由を3往復運転。
- 大麻12丁目〜大麻沢間に折り返し便運転。
- 厚別三区〜瑞穂貯水池間運休。
- (伊達)豊浦〜真狩間は積雪多量のため元日から5月上旬まで運休。
【国鉄】静内スクールバス (1967年1月24日)
国鉄バスは24日から静内駅前〜ウセナイ沢間のスクールバスを運行する。同地区から市街地の小・中・高校へ通う児童のため1964年の冬から実施され、従来の定期バスのほかに毎年1月中旬から小・中学校の卒業式が終わるまでの間、静内駅前を午後4時10分に発車するスクールバスを運行している。
五番館定期券発売所を閉鎖 (1967年1月31日)
中央バスは札幌市の五番館1階の定期券発売所を31日で閉鎖し、今後定期券の発売は中央バスターミナル(大通東1)で取り扱う。発売時間は8:00〜19:00まで。
【道南】登別温泉駅を一新!! (1967年2月17日)
"東洋一の湯のまち登別"の表玄関、道南バス登別温泉駅はいま総工費約4千万円をかけ、大幅な増改築を行っている。
あとは完成を待つばかりという本事務所は地上、地下各1階、鉄筋造り延べ600平方㍍。配車、出札、案内の各窓口がズラリと並び、外から用が足せるよう配置されている。また案内係もバス案内に限らず、温泉街全般についてのガイドも引き受けるという力の入れよう。さらに5月の観光シーズンに備え、本事務所前にバス4台が並んで発着できるアーケードつきのプラットホームの建設をはじめ、駅構内もクスリサンベツ川いっぱいに拡張してバスの出入りをスムーズにするほか、駅構内の周りに歩道を設けることも考えており、こうした改善で"サービスが悪い"という不評を一新したいと同社はいっている。
(道南バス登別温泉駅)
【国鉄】ワンマンカー運行 (1967年3月1日)
国鉄バスは経営合理化のため、1日から札幌〜小樽間、札幌〜下野幌団地通間にワンマンカーを運行する。ワンマンカーは前乗り前降り、テープレコーダによる案内放送。車内各所にブザーが取り付けられ、ボタンを押すと運転席の後ろ上部に「次とまります」と書かれた掲示板にランプがつく。降りるときはキップまたは運賃を運賃箱に入れる。
1日から札幌〜小樽線の特急全便(22往復)と空知線の下野幌〜札幌間上り3便(下野幌団地通り発715、745、818)と旭町〜札幌間上り2便(旭町発745、810)の各特急バスをワンマンカーに切り替え、今後もワンマンカーにできる区間は切り替える方針。これによって、札幌〜小樽線の札幌発は札幌市役所前、円山では乗車のみ、小樽市内の住吉神社前、花園公園通りでは降車のみ、小樽発はこの逆の乗客のみを取り扱うことになり、空知線は下野幌、旭町発とも時計台前では降車のみとなる。これを祝って1日、午前8時20分から札幌バスホームで発車式が開かれ、運転係に花束が贈られた。
夏ダイヤ改正による変更 (1967年5月1日)
1日から夏ダイヤに改正する。
【札幌市内線】
- 羊ヶ丘線=「羊ヶ丘展望台」まで延長。(冬季運休線の再開)
- 空沼線(札幌〜空沼二股)=「空沼登山口」まで延長。(同)
- 有明線(札幌〜有明)=日祝のみ「鱒見の滝」まで延長。(同)
- 新琴似線(北栄中経由・北24条経由)=ワンマンバスに切り替え。
【郊外線】
- 札支線(札幌〜支笏湖)=13.5往復を運行再開。(冬季運休線の再開)
- モーラップ線=6〜9月運行。
日航線ワンマン化 (1967年6月1日)
中央バスは1日から日航線(札幌〜千歳空港間)をワンマンバスに切り替える。途中での乗降がない特殊路線だが、同社の札幌地方営業部管内では栄町線、丘珠線、国内航空線に続いて、この5月から新琴似線がワンマンに切り替わっており、これで5系統となった。
札幌市内では定鉄バスが1964年春からの真駒内線急行便に続いて昨年秋に美園線、ことし5月から木の花線と逐次ワンマン系統を増やしており、国鉄バスもこの3月から札樽線特急便と下野幌〜札幌、旭町〜札幌両線の朝の特急便をワンマン化、市営もマイクロバス路線を含め、これまでに25系統をワンマン化している。
【国鉄】手稲に2つのバスターミナル完成 (1967年6月1日)
国鉄バスは1日からダイヤ改正を行うが、これにあわせて手稲地区に乗客の安全とサービスの改善を考えて国鉄バスの基地ターミナルを2ヶ所開設し、1日からバスの乗り入れを始める。
新設ターミナルは「手稲町」と「手稲追分」停留所の札幌行き乗り場の国道わきにあり、低くなっていた道路わきにに土盛りをして造成した。広さは手稲町が950平方㍍、追分が700平方㍍。いずれもバス3、4台が駐車できる広場と30平方㍍のキップや定期売り場、トイレを備えた待合室があり、折り返し便のほか、小樽方面から札幌に向かうバスもターミナルに入って停車する。
待合室には9時〜18時まで職員を常駐させ、手稲町では近くの商店の店先を借りていたのを移動、追分は新たにキップ売り場を設け、両方とも定期の発売も始めたが、Uターンが簡単になったのを機会に、追分での折り返し便は5本ふやし1日に24本と、足の便でもサービスをはかったという。
これで交通量の激しい国道わきでの危険な乗降や、1日60往復ある折り返し便の危い路上Uターンも解消されることになるが、国鉄バス札幌営業所では、手稲方面だけではなく、交通量が増加している国道12号線沿いの白石方面にも、適当な土地さえあれば同じようなターミナルをつくり、サービスに努めたいといっている。
【1日からのダイヤ改正】
- 札幌〜上手稲発着便=バスセンター完成に伴い手稲追分発着となる
- 札幌〜江別、中央長沼、南幌向、恵庭間の快速便に「北星大学通」を増設、従来の「釣橋」は通過
- 札幌〜瑞穂貯水池間(2往復)を再開
- 5/20から伊達町内に「舟岡団地線」を新設。※同団地は65年造成、70年完成の見込み
(店開きした手稲町停留所のターミナル)
【国鉄】日勝線は3バス競願に (1967年6月23日)
国鉄バスは23日、運輸省に日高町〜日勝道路経由〜帯広市を結ぶバス路線を申請、同路線には65年10月に十勝バス、66年7月に道南バスが申請しており、これで3者競願の形となった。国鉄バスの申請によると、区間は帯広市西2条1〜日高町間89.7㌔、運行回数は1日3往復、所要時間は2時間20分、運賃は490円。
日勝道路は道東と道央、道南を最短コースで結ぶ全長約57㌔の開発道路、70年には札幌と結ばれることになっている。国鉄はこれまで道東地区と道南地区の連絡は根室本線や襟裳岬経由だったが、根室本線の帯広駅と富内線の日高駅で短絡、旅客の便をはかる目的でこの申請を出した。
【国鉄】道内初のバス切符自動販売機 (1967年7月1日)
1日から札幌駅南口の国鉄バスホームに1円、5円を除く各硬貨が使える乗車券自動販売機がお目見えした。全国の国鉄バスでは倉敷、名古屋に各2台あるだけで道内では初めて。
販売機は20円、30円、40円、130円券用の4種計6基で、1台の値段が22〜33万円。札樽線全線と空知線札幌駅〜下白石間がこのスタンドで買え、50円硬貨は電子装置の働きで新旧両方とも使える。ホームに3カ所ある切符発売窓口の混雑緩和と、近頃大幅に採用されたワンマンカーの運転手の負担軽減がネライ。
石狩海水浴場 臨時バス (1967年7月16日)
中央バスは7/16〜8/20まで、恒例の石狩海水浴場行き臨時便を運行する。石狩浜線(札幌ターミナル〜石狩浜)は5往復、オタネ浜線は(札幌ターミナル〜オタネ浜)2往復する。
一方、国鉄バスが例年、銭函海水浴場、大浜へ運行する海水浴便は「輸送能力がない」との理由で運行中止が決まった。
里塚霊園 墓参臨時バス (1967年8月13日)
お盆期間中の13日〜16日までの4日間、札幌ターミナル〜里塚霊園間に墓参用臨時バスを1日19往復運行する。同霊園は昨年度から市民に開放された里塚にあるマンモス霊園。
【運行ダイヤ】札幌ターミナル発 630 645 655 715 730 805 810 905〜(1時間おき)〜1705 1725 1805 1855
江別神社秋祭り臨時バス (1967年9月9日)
江別神社秋祭りが8日〜10日まで行われるが、中央バスは9日だけ江別市内線、江高線(3番通り経由)を各3往復、大麻線(2番通り経由)を4往復、郊外線の美原、当別、札幌(雁来経由)行きを午後9時発各1便いずれも増発する。
ポロピナイ線スタート! (1967年9月21日)
支笏湖右岸のドライブウエー、支笏湖畔有料道路(湖畔〜ポロピナイ間7㌔)が20日午前11時開通の運びとなり、中央バスは翌21日から同道路を走るポロピナイ線(支笏湖畔〜ポロピナイキャンプ場〜恵庭岳登山口)を運行開始する。1日3往復し、運行期間は9/21〜10/31までの約1ヶ月間。片道大人80円。運行時刻は次の通り。
【発車時刻】
- 支笏湖ターミナル(発)10:55 12:55 15:55
- 恵庭岳登山口(発)11:15 13:15 16:15
【札幌市・国鉄】バス乗り入れで対立 (1967年10月6日)
道立札幌啓成高校へのバス乗り入れなど、札幌市議会の議決を受けた市交通局のバス路線延長申請が国鉄バスの反対で札幌陸運局に保留されるなど、2路線で足踏み状態が続いている。
昨年4月開校した啓成高は11月から間借りしていた南高から厚別町下野幌に建設中の新校舎に移るが、市交通局では市議会の採択を受けて7月、「厚別分岐点までの現バス路線を延長、通学時間に集中して1日20往復の運行をしたい」と陸運局へ申請した。ところが、新校舎に近い国道12号線に路線を持つ国鉄バスが「市バスが入らなくてもこの程度の輸送はできる」と反対し「学校の調査で市バスを利用したい生徒がかなりいることがわかり通学輸送をするだけ、国道の輸送に割り込む気はない」という市バスと対立、「生徒が定期券を買う予定もあるので1日も早く決めてほしい」との学校や生徒の声をよそに、いまのところ解決しそうにない。
一方で、近く世帯数が倍増する下野幌団地でも両バスの対立があり、団地の足は国鉄が1日40往復、市バスが25往復だが、団地が奥へのびることと人口増を見込んで市バスは8月下旬、現在の路線を900㍍延長、1日40往復に増やす申請を札幌陸運局に出した。これにも国鉄バスは「一帯の輸送は早くから国鉄バスが担当してきた」と反対し、保留になったまま。
陸運局は2つの問題に対し「国鉄バスの申請はまだだが、2件とも正式に申請されるのは間違いないだろう、いずれにしても双方がじっくり話し合うことが先決」といい、「やらねばならない時点がはっきりしているので、国鉄バスの申請が出るまで待つつもりはない。申請が競合しても事業者のケンカで利用者に不便をかけることはしない」というが、競合申請の場合は聴聞会の手続きも踏まねばならず、両社の話し合いを待っていてはバスに乗れない通学生、通勤者が出る心配もあり、関係住民らは「はやく決めてほしい」といらだち顔だ。
(★厚別分岐点=現厚別中央4条4丁目、下野幌団地=現青葉町1丁目)
【道南】苫小牧ターミナル完成 (1967年10月15日)
苫信金向かいの旧王子社宅跡地(苫小牧市表町18)に道南バスの市内表町ターミナルがこのほど完成した。ターミナルは工費2900万円、鉄筋コンクリート、外装タイル張りの2階建て、広さ約690平方㍍。改札口には自動ドアを備えて暖房も完備。またプラットホームは全面舗装して夜間は車庫に利用する。
苫小牧は札幌、室蘭、日高方面へ向かうバス路線の中心だが、同社はこれまで国鉄苫小牧駅前に案内所があるだけで、今後の路線網の充実に備え、ことし5月からターミナルの建設を始めていた。近く営業を開始するが市内では中央バスが昨年11月、苫小牧警察署前にターミナルを完成させている。
(写真:完成した道南バスターミナル)
千歳市内線スタート! (1967年10月26日)
千歳市内バスは25日午後1時から開通式、翌26日より運行開始となる。市内バス運行は千歳交通の市内バス運行計画に端を発した1964年春先から昨年にかけて早来バス、夕鉄バス、中央バスなど4社競願という形で申請が出されていたが、その後2社が合併するなどして再申請が行われ、認可が遅れていた。
このあいだ、市理事者、市議会をはじめ、団地住民、市町会連絡協議会代表からも積極的な陳情があり、札幌陸運局は先月21日、中央、千歳バス、早来運輸3社の代表を招いて聴聞会を開き、同25日付で中央バスと千歳バスの2社に対して認可が下りた。
26日から運行されるのは中央バスが北栄、大和、富岡線の3路線、千歳バスが末広高台・ふじや線、真町・青葉中線の2路線。料金はいずれも片道15円。
【中央バス】
- 北栄団地線(千歳ターミナル〜信濃町)35往復
【停車停留所】千歳ターミナル 朝日町4丁目 市役所 清水町3丁目 千代田町3丁目 千歳駅前通り 錦町4丁目 北栄小学校前 北栄自衛隊官舎前 北栄町 北栄団地 東9線 北信濃
- 大和団地線(千歳ターミナル〜北海少年院前)20往復
【停車停留所】千歳ターミナル〜(同上)〜千代田町3丁目 千歳駅前通り 春日町3丁目 春日町5丁目 北海少年院前
- 富岡団地線(千歳ターミナル〜東10線)5往復
【停車停留所】千歳ターミナル〜(同上)〜千代田町3丁目 千歳駅前 末広団地入口 自動車学校前 富岡団地 東10線
【千歳バス】
- 末広高台・ふじや線 25往復
【停車停留所】末広団地 末広郵便局前 末広町 末広湯 清水町6丁目 千歳駅前 千代田町4丁目 新川通り 企業課前 市役所前 ふじや前
- 真町・青葉中線 14往復
【停車停留所】真町 真鍋前 ふじや前〜(同上)〜清水町6丁目 東雲町5丁目 青葉公営住宅 青葉団地 青葉中学校
【札幌市・国鉄】啓成高までバス延長 (1967年11月13日)
札幌市交通局と国鉄バスとの競合でもめていた道立啓成高へのバス延長問題は、このほど陸運局の方針がまとまり、ほぼ学校やPTAの希望通り、新校舎移転の13日から運行開始することになった。
それによると市営バスは大通バスセンター発7:50から5本、学校前発15:00から6本の通学専用バスを運転、国鉄バスも札幌駅、時計台前発5本、学校前発5本の通学専用バスを出すほか、列車利用の通学生のために大麻駅〜学校前に朝2本のバスを走らせる。札幌陸運局は近く市営、国鉄両バスに認可するが、学校では「どうなるか心配だったが、こちらの希望通りのバス運行となりそう」と喜んでいる。
当別ターミナルOPEN!! (1967年11月17日)
当別営業所の新ターミナルが下川通りの当別町体育館横に完成、17日午前11時から落成式を行う。ターミナルは鉄筋コンクリート一部2階建て延べ約400平方㍍。1階はバス待合室、事務室、2本のバスホーム、2階は会議室、休憩室など。旧営業所は待合室が狭いうえ発着場もなかったが、新ターミナル完成により1日5系統78本の乗降客、約1800人が安心して利用できる。
市バス屯田線延長請願 (1967年11月24日)
札幌市議会公営企業委は24日、市バス屯田線の終点を「屯田団地」まで延長してほしいとの請願を採択することに決めた。同路線に大型バスを運行させるには道路拡幅が必要だが、市交通局はとりあえず新琴似ターミナルからのマイクロバスで運行、道路整備が進み利用者が増えたら大型バスに切り替える方針。
【定鉄】定山渓線延長 (1967年11月25日)
定鉄バスは25日より定山渓線(札幌駅前〜石山五区)を「石山六区」まで1.9㌔延長する。1日4往復。
【苫小牧市】市営バス運賃改定 (1968年1月2日)
苫小牧市営バスの料金が2日から値上げされる。新料金は市内線については5円アップの20円均一、郊外線は初乗り15円、以後1㌔ごとに6円50銭と旧料金よりも1円20銭のアップ。さらに通学定期は料金値上げに加え、割り引き率が1割少なくなる。
赤字に悩む市営バスの値上げは経営健全化をはかろうと、昨年5月の市議会で提案されたが、公共料金の値上だけに議会の審議はもちろん運輸省の認可も長引き、当初8月の予定が昨年暮れにやっと認可となった。しかも年内実施の予定が民間バスとの競合路線の料金調整でまた遅れ、とうとう新春早々の2日から値上げという、市民にとってはありがたくないお年玉となった。
【苫小牧市】氷上競技会臨時バス (1968年1月7日)
苫小牧市営バスは7日の全道中学校氷上競技会、8〜10日の日本学生氷上競技会に駅前〜産業会館前〜苫工前〜リンク通り〜緑ヶ丘公園前〜ハイランドスケートセンターまでの臨時バスを運行する。運行ダイヤは次の通り。
【7日】駅前始発8:00、スケートセンター終発14:00(往復4本)
【8日】駅前始発6:30、スケートセンター終発16:30(往復5本)
【9日】駅前始発7:40、スケートセンター終発17:00(往復5本)
【10日】駅前始発6:30、スケートセンター終発13:20(往復4本)
整理券、札幌市内全系統に (1968年1月10日)
中央バスは10日から、札幌市内のバスで整理券方式による運転系統を増やす。同社は昨年6月から札旭線(札幌〜旭川)、札芦線(札幌〜芦別)などの長距離線や札幌市内ワンマンバスの計6路線で整理券方式を採用しているが、空沼線、滝野線を除く札幌市内線全系統と石狩線、樽川線、手稲線など26路線で実施する。これで札幌地方営業部管轄路線の約8割が整理券方式に切り替わる。
道内では1日から札幌市営バスが全線でこの方式を採用しているが、市営バスとはちがって、始発停留所から整理券器によって発行、色別ではなく番号によって乗車停留所を区別する。利用者は車内料金表と整理券の番号で料金を確認、降りる時に料金と整理券を料金箱に入れる。
札幌―大麻間の新路線 (1968年1月12日)
江別市は通勤者の輸送をスムーズにしようと、道営大麻団地と札幌の中心街を短距離で結ぶ新バス路線の開発計画を進めている。
札幌〜大麻間には国道12号線経由の国鉄バスが走っているが、12号線の過密化で札幌中心街まで20㌔たらずを1時間近くもかかるノロノロ運転。これ以上の増便はむずかしい情勢で、新たなバス路線開発が急務となっていた。市が将来、札幌市営、民間バスの団地乗り入れを考えているのは以下の3路線。まだどの道路も未整備で幅員が3-5㍍と狭いが、拡幅すれば札幌中心部まで30分前後で結ばれる。
市は将来のバス乗り入れを予想して、昨年秋から大麻駅前にターミナル用地(約7千平方㍍)の造成工事に着手しているが、ことし中に造成を終える。また、ことしから2年計画で米里回りのネックとなっている野津幌川9号橋を永久橋に架け替えるプラン。
- 雁来回り=団地14丁目をまっすぐ北上、野津幌川7号橋、雁来橋を通って道道札幌―沼田線に出る(札沼線〜団地間約4.7㌔は、途中1、2㌔を路盤改良するだけでバス運行が可能)
- 米里回り=団地から野津幌川9号橋から東米里を通って国道12号線に出る(東米里小までは札幌市営バスがきている)
- 函館本線北回り=団地から3番通、厚別駅裏、北郷、白石駅東側を通って国道12号線に出る(野津幌川〜白石駅間は道路未整備)
【国鉄】室蘭市内乗り入れ難航 (1968年1月17日)
国鉄バスの室蘭市内乗り入れについて、昨年から国鉄側と道南バス側の話し合いが難航している。
国鉄が申請しているのは伊達町黄金〜室蘭駅間(延長22㌔)の路線。5年ほど前、関係町村から強い要望が出され、国鉄は昨年5月、札幌陸運局に正式に路線認可を申請した。これに対し、同路線のうち洞爺〜伊達〜室蘭間を運行している道南バスが真っ向から反対、道バス協会の仲立ちで両者の話し合いが過去3回にわたって行われたが、11月末ついに物別れに終わり、解決は持ち越された。
一方、豊浦、虻田、伊達、洞爺の胆振西部4町村から協力要請を受けた室蘭市は、議会の支持も得て昨年3回にわたって札幌陸運局に認可促進を働きかけているが、国鉄バス乗り入れは市民の間でも要望が強く、昨年6月の"市長にハガキを出す運動"でも実現を訴える声が住民から多く寄せられているため、17日にも高薄市長が札幌陸運局に出向いて再度認可を要請する一方、同局の考えをただす予定。
国鉄バス乗り入れについては道管区行政監察局も昨年11月、早い時期に結論を出すよう陸運局長あてに申し入れしており、陸運局は国鉄と道南バスが対立しているために慎重な構えだが、できるだけ早く結論を出す方針を固めており、あっせん案を用意しているともいわれるが、実現するかどうか、なお予断を許さない情勢だ。
【国鉄】ワンマンカー運行 (1968年1月23日)
国鉄バスは車掌不足と経営合理化のため、23日から札樽線、空知線の一部に車掌の乗らないワンマンカーを運行する。ワンマン化するのは札樽線の札幌〜手稲営業所前、空知線の札幌〜大麻12丁目間の上下553本のうち34%にあたる190本。定期客の多いラッシュ時を重点に走らせることにしている。
同バスのワンマンカーは整理券との併用方式で、乗降口はともに前ドア。道内初となる軟券式の整理券発行器を乗車口に取り付け、定期客と始発からの乗客を除いて、乗車時に整理券を抜き取り、降車時に整理券と一緒に運賃を支払う。整理券には乗車区間を示す番号が印刷され、車内には各区間ごとの運賃がその都度表示される。最初の1か月は車掌を乗務させてこの方式を利用者に徹底させ、その後完全ワンマン化するが、これによって約50人の車掌がいらなくなる。
(写真:国鉄ワンマンカーの軟券式整理券発行器)
第1回釣りバス (1968年3月17日)
中央バス江別営業所は市内約400人の釣り愛好者のため、釣りバスを初運行する。第1回は尻別川河口で17日に開催し、シーズン中は毎月1〜2回、積丹、有珠、日高三石、襟裳岬など道内有名釣り場を会場に催す。会費は1,000〜4,000円。第1回釣りバスの会員募集は3月3日から同営業所で受け付ける。
創成川横断歩道橋お目見え (1968年3月30日)
中央バスが1千万円を寄付、札幌市が600万円を加えて昨年12月から建設していた札幌市大通の「創成川横断歩道橋」がこのほど完成、30日午後1時から修ばつののち、工事関係者が渡り初め、同1時半から一般に開放される。
中央バス札幌ターミナルと大通の市営バスセンターを結ぶこの歩道橋は幅1.5㍍、延長70㍍と市内最長。西1丁目通り、創成川、東1丁目通りをまたぎ、直角に曲がって大通北線を渡る。橋の真下にある創成川と両側のグリーンベルトを含む一帯は市の風致地区とあって照明も情緒あるランタン型とし、4月上旬から橋上には季節の花を盛り込んだ34個のフラワーボックスも備えられている。付近は橋を覆うように植樹する。
夏ダイヤ改正による変更 (1968年5月1日)
1日から夏ダイヤに改正する。
【札幌市内線】
- 空沼線(札幌〜空沼二股)=5/25〜6/30、9/1〜11/3の土日祝と7〜8月の毎日は「空沼登山口」まで延長。(冬季運休線の再開)
- 羊ヶ丘線=7往復に増やし「羊ヶ丘展望台」まで延長。(同)
- 有明線(札幌〜有明)=平日も2往復のみ「鱒見の滝」まで延長。(同)
- 月寒線(五番館〜月寒営業所)=7/1から全便ワンマン化。
- 農業試験場線(五番館〜南ターミナル)=7/1から深夜便をワンマン化。
【江別管内】
- 大麻線(江別ターミナル〜大麻団地)=10→15往復に増便。野幌線(江別〜野幌)のうち5往復を振り替える。※大麻団地自治会の増便要請による
【郊外線】
- 札支線(札幌ターミナル〜支笏湖畔ターミナル)=最盛期13往復に増便。
- モーラップ線(支笏湖畔ターミナル〜モーラップ)=6/1〜9月末まで毎日運行。(冬季運休線の再開)
- ポロピナイ線(支笏湖畔ターミナル〜恵庭岳登山口)=5/1〜11/10まで毎日運行。(同)
- 三川線(千歳ターミナル〜三川駅前)=4/8からダイヤ改正。千歳発6:10、三川発7:10になる。
【定鉄バス】
- 平岸本線(札幌駅〜西岡団地)=西岡水源池入口〜見晴台〜西岡水源地まで延長。
- 札幌駅〜油沢間を5→10往復に増便。
【国鉄バス】(6/6改正)
- 朝ラッシュ緩和のため、空知線(札幌駅〜下白石、江別駅、野幌駅、大麻団地)、長沼線(札幌駅〜広島市街)を増便。
- 札幌〜市営住宅前発着の各便を「下白石」まで延長。
- 「上野幌西」⇒「厚別営業所前」、「野幌農協前」⇒「東野幌」に名称変更。
【国鉄】貸切バス15台申請 (1968年5月8日)
国鉄道地方自動車部は8日、札幌陸運局に貸切バス15台の認可申請をした。国鉄バスは現在路線バスを中心に全道で延べ2千㌔の営業路線を持っているが、不採算路線が多く赤字経営となっており、経営改善の一環として貸切部門への進出が一つの課題となっていた。とくに観光を中心とした団体客の輸送を鉄道、バスと一貫して国鉄の手で行ないたいという希望が強い。
現在、国鉄が貸切バスを認可されているのは、胆振管内伊達町、釧路管内厚岸町などで、台数もわずか8台。そこで札幌市を中心に貸切の営業をしたいと、札幌市と周辺8台、滝川市2台、帯広市3台、上川管内美瑛町2台、計15台の申請を出したもの。同自動車部はこの程度はこれまで臨時免許で運行してきた実績の枠内なので、他の民間バス業者の圧迫にはならないとしている。
これに対して中央バス、札幌市営バスなどの大手業者は了解しているが、貸切専業の中小バス業者が反対の意向を示しているといわれ、このほか道南バスも新たに札幌市で貸切バス5台の申請をしており、業界内の競争も激化しているところから、同陸運局がどう裁定を下すかが注目されている。
石狩街道を迂回 (1968年6月1日)
中央バスは国道231号線(石狩街道)の北34条〜栄町更生間が道路工事で6/1〜10/31まで北進一方通行になるため、期間中は次の路線を迂回運行する。
- 石狩、茨戸、下福移、ひまわり団地、丘珠、生振、樽川、屯田(3番通り経由)線=同区間の各停留所は東3丁目通りに移設。
- 新琴似、新札幌団地、屯田(新琴似経由)線=同区間は西5丁目通りを迂回して各既設停留所に停車する。
札幌―支笏湖間、競願合戦 (1968年6月21日)
新しくデビューした観光道路をめぐってバス会社が路線の競願合戦を演じている。オリンピック道路となる道道札幌―支笏湖線に、昨年、中央バスと定鉄バスが札幌〜湖畔間に1日各10往復、2月に支笏湖観光運輸がポロピナイ〜札幌間1日4往復、さらに5月、札幌市営バスが札幌〜湖畔間に定期観光1日1往復を申請して4社の競願になっている。
民営3社は「公営バスの出る幕ではない」と市バスに対抗しているが、札幌陸運局によると"途中の橋1ヶ所がバス運行に不適"と道路管理者の意見で、免許は当分タナ上げ。
【斜里バス】知床でも競願合戦 (1968年6月21日)
"陸上から秘境観光を―"と、知床林道は7月1日から知床大橋までが有料道路として開放されるが、これを見越して本州の2大観光資本をバックにした争いが勃発している。まず東急系列の斜里バスが昨年末、ウトロから1日4往復を申請したが、おさまらないのは知床遊覧船を一手運航する名鉄翼下の道東観光開発。「船客を取られる」とバス事業の新規免許と1日3往復を申請、路線獲得に火花を散らせている。
この知床路線は延長30㌔未満の陸運局長権限路線のため、海上から陸上に進出する珍しいケースと2大資本の対立をさばくのに、札幌陸運局も頭を痛めている。
海水浴バス運行 (1968年7月14日)
中央バスは8日浜開きした石狩浜まで14日(日)から20分おきに海水浴バスを運行する。大人片道120円。一方、12日に浜開きした石狩大浜には14日から市バスが平日30分、日曜10分間隔でバスを出す。大人片道80円。
【国鉄・道南・十勝】日勝線スタート! (1968年8月10日)
国鉄、道南、十勝バスの3者競願となっていた日勝道路を走る日勝線(日高〜日勝峠〜帯広間90㌔)の特急バスについて運輸審議会は先月26日、申請どおり3者同時乗り入れを認めるよう中曽根運輸相に答申、いよいよ10日からスタートする。
このバス路線開設をめぐっては民間2社と国鉄が対立、「民間企業への圧迫だ」との声も出ていたが、各社の便数、運行ダイヤ、運賃は運輸省、札幌陸運局が調整し、過当競争を避けるよう指導した。国鉄バスは2往復、道南、十勝バスは各1往復の計4往復。所要時間は2時間20分〜30分。
日高側では国鉄日高町駅前で10日出発式をして開通を祝うが、第1便は道南バスの午前9時発のため、国鉄と道南バスの出発式を合わせ、午前8時20分から出発式を行うと同時に、帯広駅前でも国鉄バスと十勝バスの出発式が行われる。各社の運行系統は国鉄バスが帯広〜日高町間(91.1㌔)、十勝バスが帯広〜日高駅前間(91.7㌔)、道南バスが日高駅前〜帯広駅前間(91.8㌔)。ダイヤは次の通り。
|
日高町 (発) |
帯広 (着) |
|
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帯広 (発) |
日高町 (着) |
道南 |
900 |
1130 |
国鉄 |
700 |
920 |
国鉄 |
1200 |
1420 |
十勝 |
935 |
1205 |
十勝 |
1435 |
1705 |
国鉄 |
1220 |
1440 |
国鉄 |
1700 |
1920 |
道南 |
1430 |
1700 |
里塚霊園ゆき臨時バス (1968年8月13日)
中央バスはお盆、彼岸墓参者用に8/13〜16と9/21〜23まで里塚霊園線(札幌ターミナル〜里塚霊園)を臨時運行する。ターミナル発は6:30〜18:45まで、霊園発は7:08〜19:19まで1日18往復。料金は片道おとな80円、こども40円。
【国鉄】室蘭乗り入れを再度陳情 (1968年10月2日)
室蘭市は国鉄バスの市内乗り入れを促進するため2日、札幌陸運局に対し再度実現を要請することになった。
国鉄バス路線の延長は昨年夏以来、伊達、虻田、豊浦、洞爺など近隣町村で構成する「豊浦―室蘭間国鉄バス運行期成会」が関係行政機関などへ働きかけており、ことし1月には高薄市長はじめ同期成会のメンバーが大高前札幌陸運局長に会って認可を要請、同局長も68年度の最重要課題として、近く聴聞会を開いて結論を出したい―との意向を述べた。
しかし同局や道南バスの内部事情などから国鉄と道南バス、陸運局の話し合いが一向に前進していないため、市が再度陳情することになり、同日は全道国鉄バス協力会も一緒に陳情することになった。一方の国鉄、道南バス、道乗合バス協会の3者も、近く問題前進のため協議するという。
室蘭ターミナルOPEN!! (1968年10月13日)
中央バスが室蘭市海岸町3丁目の国道沿いに建設していた室蘭ターミナルがこのほど完成、13日から営業を開始する。
バスターミナルは昨年夏同社が買収した市内海岸町駅前通り高島くつ店跡地(約500平方㍍)に建設、ことし1月下旬から準備を進めていたもので、鉄筋コンクリート2階建て。1階は待合室、事務室、バス乗り場、2階に管理人室を設ける。同日から札幌〜室蘭間の特急バス6往復がターミナルを発着する。
札当線急行バスをスタート! (1968年11月11日)
新石狩大橋(全長917.8㍍)が先月31日に開通し、中央バスは11日から札幌・当別線(札幌ターミナル〜当別ターミナル)の急行バスを新設する。1日7往復で所要時間45分。従来は石狩大橋、江別ターミナルを経由して1時間15分かかっていたが、一挙に30分も短縮され、札幌市内への通勤、通学がグッと楽になる。料金は大人100円(小人半額)。同橋は長さでは十勝川にかかる国道38号線の茂岩橋(945.8㍍)に次いで道内2番目。運行ダイヤは次の通り。
◇札幌(タ)発=7:50 8:50 10:30 13:30 15:00 16:30 17:30
◇当別(タ)発=7:00 7:55 9:15 11:00 14:00 15:30 17:00
冬ダイヤ改正による変更 (1968年11月21日)
21日から冬ダイヤに改正。
【郊外線】
- 札支線(札幌〜支笏湖)=12/22〜3月末まで日祝はモーラップスキー場まで運行する。現行7往復を例年通り平日1往復、日祝3往復とする。
【札幌市内線】
- 西岡線=3往復増便
- 屯田線=4往復増便
- 月寒本線、新琴似線=ラッシュ時の運行増強
- 空沼線=例年通り「空沼二股」折り返し運行に
【札幌市営バス】(11/20改正)
- 丘珠線、発寒線など7系統を路線延長
- 南郷線と東保健所線を統合
- 平岡線、藻岩観光線=冬期休止
- 篠路線=「神社通」⇒「北光団地」に停留所名を変更
- 厚別線=「大谷地通」⇒「流通センター通」に停留所名を変更
【定鉄バス】(11/20改正)
- 定山渓線=下藤野の人口増に備え8本増便
- 平岸本線、中の島線=朝のラッシュ時増便
- 美園線、真駒内西線=各1本の急行便を増便
【国鉄バス】(11/27改正)
- 手稲オリンピア線=10→11往復に増発するほか、札幌発7:30は急行便となり円山以西は琴似本通、手稲東、手稲町のみ停車する。
- 北都団地線(札幌市営バスと各7往復)=10月から大谷地流通センターの国鉄貨物の引き込み線と函館本線の電化線建設のため、12号線〜柏山通り〜北都団地へのバス乗り入れがストップする。
- 来年1/12から1月中の日祝のみ、大麻・下野幌団地〜手稲オリンピア間直通急行スキーバスを1往復運行。ダイヤは次の通り。
◇大麻団地12丁目発9:00→(大麻13〜15丁目、大麻駅、旭町は停車)→オリンピア着10:35、帰着は16:35で運賃150円
◇下野幌団地発9:00→(団地中央、団地入口、ひばりが丘中央、ひばりが丘、旭町は停車)→オリンピア着10:14、帰着は16:14で運賃140円
【道南バス】(12/25改正)
- 洞爺湖線(室蘭〜洞爺湖温泉)=最終便を1往復増やし、最終は室蘭発18:30→19:30、洞爺湖温泉発18:00→18:30に繰り下がる。また現行路線のほか、入江、洞爺駅経由(2.5往復)を新設。
大麻線、16丁目まで延長 (1968年12月21日)
中央バス江別営業所は21日から大麻線(江別駅〜大麻小学校)を全便大麻16丁目まで延長する。大麻沢町地区の入居者増に伴って大麻14丁目〜大麻駅〜大麻16丁目まで路線を延ばし、大麻14丁目〜大麻小間の運転は休止となる。1日15往復で日祭日は1往復減る。運行ダイヤは次の通り。
【江別駅発】7:00 7:30 ※8:00 8:50 10:10 11:40 13:00 14:00 15:10 15:30 16:10 16:40 17:20 18:30 19:30
【大麻16丁目発】7:35 8:10 ※8:40 9:30 10:50 12:20 13:30 14:40 15:40 16:10 16:40 17:10 18:00 19:00 20:05
※は日祭運休
【国鉄】室蘭市内乗り入れに難色 (1968年12月24日)
室蘭市、豊浦町、虻田町、洞爺村の4市町村の各助役らは24日、札幌陸運局を訪れ、国鉄バス(豊浦〜伊達・黄金間)の室蘭市内乗り入れを改めて要請した。
この認可申請については、道南バスが国鉄の路線延長に強く反対していることや、国鉄側の申請理由には問題がある、として同陸運局がタナ上げにしたまま。そこで、国鉄バスを利用している沿線各市町村の代表がこぞって同局長に認可の実現を陳情したもの。
これに対し上平陸運局長は、明確な方針は明らかにしなかったが「赤字の過疎路線が続発している現在のバス業界の現状からみて、路線の競合化はなるべく避けるべきだ」と国鉄側の申請に否定的な考えを述べた。
年末年始ダイヤ (1968年12月31日)
中央バスの年末年始ダイヤは次の通り。
【札幌市内線】
- 1/1〜1/3まで南平岸、滝野、真駒内、空沼の各線は運休。月寒本線、南郷、東北、白石駅、界町、新琴似の各線とも始発は午前7時過ぎ、終車は午後8時半前後に打ち切る。
- ターミナルの窓口は1日が8:30〜16:30まで、2日から平常に戻る。
【江別管内】
- 12/31、1/2、1/3は日祝日運行ダイヤ。
- 1/1は当別、南幌線を除き市内線、郊外線とも大幅運休。江別駅発大麻線、3番通り高校線は8往復、東官舎線は15往復、新篠津線は3往復の間引き運転。
【札幌市】あんどん式停留所を設置 (1969年2月6日)
札幌市交通局は市内中心部の「大通西5丁目」「大通西8丁目」「大通西10丁目」の3停留所に“あんどん式標識”6基を設置した。高さ2㍍のあんどん型の標識の中に60㍗の蛍光灯が入っており、停留所名や時刻表などが夜でもくっきり見え、遠くからでもバス停の位置がハッキリわかる。製作、設置費あわせて7万円ちょっとと値段は張るが、同局はことし中に中心街の停留所を中心に約200基設置し、札幌オリンピックまでには1000余りの停留所の標識をすべて切り替えたいと計画している。
豪雪による運休 (1969年2月9日)
5日から石狩地方をおそった豪雪とふぶきによる雪害で、中央バスは各地で運休や折り返し運行をしている。運行状況は次の通り。
- 札幌市内周辺路線のうち大部分は7日中に開通したが、ひまわり団地線が7日夕方に篠路駅まで開通、8日朝には全通の見込み。屯田線は8日には開通する見込み。
- 望来〜厚田間は中央バス、開建のブルドーザー4台が除雪に当たり7日までに開通したが、望来〜石狩間はいぜん不通。石狩〜花畔間も不通となっている。
- 新篠津村は全村にわたって交通途絶していたが、8日から当別〜新篠津線が開通したのをはじめ、9日午後から岩見沢〜新篠津線も開通。江別〜新篠津間は一両日中に開通する予定だが、月形〜新篠津間は深い雪のため、いまのところ開通の見通しは立っていない。
- 滝川〜浜益線、浜益村内線は全てストップ。
- 運休中だった江別市内線は9日正午前後から開通する見通し。
屯田団地線スタート! (1969年3月11日)
11日から屯田団地線(札幌ターミナル〜北営業所〜屯田団地)を運行開始。札幌ターミナル発20本、屯田団地発21本。日中はほぼ1時間おき。
【札幌市】市バス郊外進出が難航 (1969年4月7日)
札幌市のドーナツ化現象で通勤・通学圏が郊外に広がり、市交通局は5月の夏ダイヤに間に合わせようと4路線の延長や新設を札幌陸運局に申請しているが、いずれも他社バスと競合しているため認可が延び延びになっている。
市バスの申請内容は以下の通りだが、このうち中央バスと競合する屯田線延長2本は住民の陳情がすでに市議会で採択されているものの、申請から1年余にわたって"肩すかし"の状態。双方とも既得権の保護や新規路線の獲得に躍起になっており、一部競願になっているところもある。
これに対し札幌陸運局は、競合路線については一本化が望ましいとの方針。ムダな競争をやめ、バス事業の体質を改善するよう道バス協会に申し入れているが、結論は当分出そうにもない見通し。
【市バス申請内容】
- 屯田線延長(6番第2横線〜屯田団地間、屯田入口〜屯田12間) ※中央バスと競合
- 厚別線延長(北星大学通り〜旧町界間) ※中央バスと競合
- 手稲オリンピア線新設(上手稲〜オリンピア間) ※国鉄バスと競合
札幌―支笏湖間、空前の5社競願に (1969年4月15日)
昨春"オリンピック道路"として開通した道道札幌・支笏湖線の路線獲得をめぐり、中央バスなど5事業者が激しい争奪戦を繰り広げている問題で、運輸大臣の諮問機関である運輸審議会は15・16日の両日、札幌・石狩会館で"現地公聴会"を開くことになった。
この問題は、札幌からオリンピックの滑降競技会場・恵庭岳のそばを通り、支笏湖に抜ける51㌔の道路の将来性に目をつけた中央、定鉄、支笏湖観光運輸、札幌市営、道南バスの5事業者が約1年半前から路線免許を次々と申請、5社競合という道内初のケースとなり認可が難航、各社関係者や地域住民を集めて公聴会が開かれることになったもの。
バス路線の免許申請は30㌔までが陸運局長、それ以上の長距離線は運輸大臣の権限で免許が与えられるが、道内では昨年春3社競願になった日勝道路(日勝スカイラインバス)への乗り入れに対して同審議会が3社に免許を与えたところ、観光シーズンはともかくオフシーズンは乗客が2〜3人しかなく各社とも思惑ハズレに頭を痛めているだけに、採算ベースに乗らない運行を許可すれば運賃値上げの口実を与えることになるため慎重を期しており、このため認可もノビノビになっているという。運輸省では同審議会の答申を受け、夏ごろまでには免許を出したい意向。
夏ダイヤ改正による変更 (1969年5月1日)
1日から夏ダイヤに改正する。
【札幌市内線】
- 白石線(五番館〜白石駅前)=15→30往復に増便。
- 農業試験場線(五番館〜南ターミナル系統)=全便ワンマン化。
- 市内各バス停時刻表にこれまでなかった発時分を記入する。
【郊外線】
- 急行札幌・当別線(札幌〜新石狩大橋〜当別)=7→9往復に増やし、所要時間を45→40分に短縮。
- 大麻団地線(江別駅前〜大麻団地16丁目)=始発を繰り上げ、江別駅前発6:55→団地着7:30となる。
- 千歳線(札幌〜千歳)=停留所に今月末からバス停車帯が設けられる。札幌開建千歳出張所が設置するもので、71年までに「四里塚」「島松沢」「補給処北門」「補給処前」「茂漁」「東2線」「上長都」「千歳少年院前」「北栄小学校前」の9停留所に整備する。
【札幌市営バス】
- 今年に入り、あんどん式標示灯バス停を40基新設(5月中旬時点)。あんどん部分がプラスチック製の縦に長い立方体で、夜になると自動的に蛍光灯がつく。中央、国鉄両バスでも近く採用する計画。
【夕鉄バス】
- 3/14から札幌大通〜北海鋼機前間で同社初のワンマン化を実施。1日10往復。19日まで慣れないためツーマン、20日から本格的にワンマン運転となる。
【道南バス】
- 5/11から祝津線(宮前〜水族館前)、増市線(市役所前〜増市通り)の2路線で同社初のワンマン化を実施。当初は昨年10月から実施予定だったが、組合との話し合いがまとまらずノビノビになっていた。胆振管内では苫小牧市営バスに次いで2番目。他路線についても5月以降に検討する方針。
定鉄沿線に市バスを― (1969年5月8日)
定鉄バスは中央バスや市営バスに比べて料金が高いうえ、運行回数も少なくサービスが悪い。またストのたびに唯一の足が奪われるので、定鉄沿線に市営バスを乗り入れてほしい―という地区住民(下藤野町内会長ほか2414人)からの陳情を受け、市議会公営企業委員会は8日、定鉄と懇談会を開いた。
席上、各委員の質問に対し定鉄側は「運行回数の増便などできるだけサービス改善には努力する。予定している電車廃止後も割り高料金を引き下げる考えはない。市営バスの乗り入れは経営をより苦しくさせるので断固反対せざるを得ない」など、同社の基本方針が明らかにされた。
オブザーバーとして出席していた陳情者代表から「定鉄は利用者を無視している」などの強い不満がの声が述べられていたが、同委員会としては市営バス乗り入れなどについて、札幌陸運局などの陸運行政上の立場などを聞いたうえで審査することにしている。
中央バス、当分運賃据え置き (1969年5月30日)
中央バスは国鉄バスと並行している路線以外の路線運賃について、ここ2〜3年は値上しない方針。これまでは国鉄運賃が上がると、バス料金もすんなり右ならえしていたが、前回3年前の値上げ時に中央バスが"追随値上げ"に強く反対し、バス料金据え置きの方針が運輸省から出され、バス料金の方が鉄道料金より安いという珍現象が起きた。今月10日の国鉄値上げで、その格差はさらに広がり、札幌〜留萌間が150円差(国鉄630円、バス480円)、同〜旭川間130円、同〜室蘭間100円、五稜郭〜長万部間70円、北見〜遠軽間40円、帯広〜浦幌間20円などバスの方が安いケースがふえている。
月寒営業所廃止による変更 (1969年6月1日)
月寒営業所管内は6月1日から夏ダイヤ改正。近く同営業所が閉鎖移転予定のため一部路線で再編を行う。
【札幌市内線】
- 月寒本線(五番館〜月寒営業所)=朝夕ラッシュを除き全便「南ターミナル」まで延長。これに伴い月寒営業所〜南ターミナル系統は廃止。
- 北野線(五番館〜東北通〜清田)=系統新設。月寒営業所〜東北通系統は廃止。
- 西岡線(五番館〜上西山)=21→28往復に増便。
- 月白線(月寒営業所〜白石駅前)=全便「南ターミナル」まで延長。
- 平岡線(五番館〜清田〜旧町界)=系統新設。
※月寒営業所⇒中央通10丁目、南ターミナル⇒月寒ターミナル、五番館⇒札幌駅前の改称もこの時期(69〜70年)に行われた模様。
【国鉄】北都団地乗り入れを休止 (1969年6月25日)
国鉄バスは25日から下白石〜北柏山間(10往復半)、同〜養護学校前間(1往復)を全便運休する。この区間は市営バスとの競合路線で、昨年函館本線の電化線建設などにより北柏山〜北都団地間の乗り入れをやめたが、旅客サービス上、市バスに一本化した方がいいとの理由から、話し合いのうえ休止することにした。休止後は市バスがそれぞれ15往復半、1往復運行する
これに伴い、国鉄バスの定期券は6/25〜7/4まで札幌駅地下の同バス案内所と下白石駅で、鉄道にまたがる定期券は発行日は1年間、購入鉄道駅、乗車駅で払い戻す。
札幌―支笏湖線スタート! (1969年7月1日)
中央バスは1日から札幌支笏湖線(札幌ターミナル〜ポロピナイ経由〜支笏湖畔ターミナル間51㌔)を新設する。一昨年9月の支笏湖畔有料道路の開通で一応通行可能となったオリンピック道路(主要道道札幌―支笏湖線)を経由し、所要時間は1時間半、現行の千歳回りに比べ約20分の短縮。1日9往復(冬季2往復)走らせ、これまでの千歳経由便は13.5→7往復に半減する。このほか、同日から支笏湖観光運輸も札幌〜支笏湖間を3往復運転し、運行期間は中央バスが通年、支笏湖観光運輸が5〜10月。運賃はともに大人片道250円、小人130円。
この路線は2年前から中央バス、支笏湖観光運輸のほか札幌市営、道南、定鉄からも申請があり、空前の5社競願という道内初のケースとなり調整が難航していたが、運輸審議会がこの春、現地公聴会まで開いた末、運輸省が中央バスと支笏湖観光運輸の2社に免許した。
【道東・十勝・拓殖】然別―糠平線スタート! (1969年7月1日)
然別湖〜糠平湖間(約23㌔)を結ぶ新観光バス路線が1日スタートする。標高1,053㍍の高所を走り、両湖や裏大雪を望む展望のすぐれたスカイライン。運輸省、札幌陸運局から24日付けで申請3社にそのまま免許が下り、道東バス、十勝バスが然別湖〜阿寒湖の直通定期バスを各1日2往復、拓殖バスが然別湖〜糠平駅前間を6往復する。運行期間は6/1〜11/10のシーズン運行。
これまで道東の観光ルートは、美幌〜弟子屈〜阿寒湖から釧路と十勝川に抜ける2コースだけだったが、これで然別湖、糠平湖の袋小路が解消し、本道周遊ゴールデンルートの一環となり、さらに襟裳岬とも連絡する。所要時間、運賃は次のとおり。
【然別湖〜阿寒湖】
- 粁程=133㌔
- 所要=3時間25分
- 運賃=780円
【然別湖〜糠平駅前】
- 粁程=24㌔
- 所要=55分
- 運賃=165円
後乗り前降り、札幌市内で初採用 (1969年7月5日)
中央バスは札幌市内の路線バスでは初めて"後乗り・前降り"の乗降方法を採用、5日から月寒線(五番館〜農業試験場)のワンマンバス25台でスタートする。これによりラッシュ時の輸送効率がグンとあがる。
市内を走る月寒線、新琴似線、丘珠線などのワンマンバスは現在"前乗り・前降り"だが、この方式だと客が出口付近にかたまり、ラッシュ時などは乗り降りに時間もかかるため、後ろのドアも使って客の流れをスムーズにすることにした。
この新方式では運転手が可燃物、火薬類など危険物の持ち込みをチェックすることや乗車の確認が難しいため、札幌陸運局では安全に対する配慮からこれまで認可をしぶっていたが、バス乗車口に客が運転手と話せるインタホンを取り付けること、後輪への巻き込み防止装置を取り付けるなど車両の改造を条件に認めた。このほか案内用の録音テープも登場、行き先を知らせたり車内に危険物を持ち込まないよう呼びかける。
道内ではすでに函館市でこの方式が実施されているが、雪の多いところでは初めての試みとなり、乗客の安全にどう響くか、テストケースとして注目されている。
【札幌市】大浜ゆき海水浴バス (1969年7月13日)
市交通局は7/13〜8/17まで大通バスセンター〜大浜海水浴場間の海水浴バスを運行する。日曜は15分、平日は30分間隔。状況によって増発する。料金は大人80円、小人40円。バスセンター停留所には海のもようを知らせる速報板を設け「良好」「やや波あり」「遊泳禁止」の3段階で、電話で確認した現地の状況を知らせる。停車停留所は次の通り。
大通バスセンター(東1)〜第一鳥居〜琴似営業所〜琴似本通〜手稲東町〜手稲稲穂〜山口村〜大浜
海水浴バス運行 (1969年7月20日)
中央バスは7/20〜8/17まで札幌ターミナル〜石狩浜、十線浜、オタネ浜間に海水浴場行き臨時便を運行する。雨天は中止。
【中央・定鉄】お盆臨時バス (1969年8月13日)
中央バスは13日〜16日までお盆バスを臨時運行する。従来の里塚霊園線(札幌ターミナル〜里塚霊園)に加え、今年から平岸霊園線(月寒中央通10丁目〜平岸霊園管理事務所)を新設する。里塚霊園行きの始発は8:05〜18:45までほぼ30分間隔。平岸霊園行きは日中3往復のみ。
一方、定鉄バスは13日〜16日まで豊平墓地、平岸霊園、同霊園管理事務所行きをそれぞれ増発。豊平墓地行きは平岸東線、美園線の各停留所から、また平岸霊園、管理事務所方面は平岸東線、中の島線の各停留所から乗車するとよい。状況によって予備車を投入する。
スポンサー入りバス停登場 (1969年9月)
中央バスの札幌市内停留所に、このほどスポンサー名の入ったバス停が登場した。東京の標識会社が表示板の取り付けを請け負い、掲出停留所名の下にたとえば「南1条(カナリヤ前)」のように最寄りの商店やデパート、会社名などを入れてもらい、その広告料から標識会社がバス会社に利用料を支払うというシステム。バス会社はタダで表示板が取り付けられるうえ利用料がもらえるとあって、この方式は道内でも広がっていきそうだ。
同社ではこのほか、運転手がブレーキを踏んだときに『急ブレーキにご注意を』のランプが点灯する装置をバス車内に取り付けるなど、急激なモータリゼーションで最近とみに増えている車内の転倒事故防止にもチカラを入れている。
屯田団地線をワンマン化 (1969年9月8日)
8日から屯田団地線(札幌ターミナル〜北営業所〜屯田団地)を全便ワンマンバスに切り替える。乗降方法は前乗り、前降りで、運転席横に料金箱を設ける。
大谷地線スタート! (1969年9月10日)
10日から大谷地線(五番館前〜東北通〜平岡旧町界)を1日10往復運行する。ルートは北野線の「北野分岐点」から「旧町界」まで1.5㌔延長し「やなせ橋」「大谷地団地」停留所を新設。
冬ダイヤ改正による変更 (1969年11月21日)
21日から冬ダイヤに改正。
【札幌市内線】
- 屯田団地線(札幌ターミナル〜屯田団地〜屯田小学校)を新設。
- 屯田線(札幌ターミナル〜1番通り中央)を新設。
- 新琴似線(札幌ターミナル〜新琴似4丁目)=終点を「新琴似8条16丁目」まで延長。停留所名も一部変更する。
【郊外線】
- 三川線(千歳ターミナル〜根志越)を新設。ターミナル発9:45、14:00、根志越発10:00、14:15の1日2往復。
- 千歳線(札幌〜千歳)=ラッシュ対策として千歳ターミナル発6:45、6:55の早朝2本を増便。
- 札支線(札幌〜石山・ポロピナイ経由〜支笏湖畔)=湖畔発14:00、16:00の2本増便。
【札幌市営バス】(11/20改正)
- 22米里線(大通バスセンター〜東米里小学校前)=11/10から東米里小学校前〜厚別新川橋間(1㌔)延長。
- 11東16丁目線=北34条東16丁目〜北38条東16丁目(新設)間延長。
- 9琴似線=八軒中学前〜稲山通〜琴似工業高間延長。
- 6桑園発寒線、26発寒線=発寒市営住宅入口〜発寒市営住宅前(新設)〜琴似工業高間の迂回経路を新設。
- 52新琴似中央線=新琴似6条10丁目(旧3番第3横線)〜新琴似6条13丁目(新設)間延長。
- 46中の沢線を北の沢線、48北の沢線を藻岩山手線に変更。
【道南バス】(11/25改正)
- 静内駅前〜駒場(柏台団地)を新設。1日4往復、料金は区間によって異なり15〜20円。静内町から要望があり、町と協議し他の路線より停留所間隔を短くとった。一団地のために同社が路線を設けるのは初めてのケース。
【運行ダイヤ】静内駅前発8:10 9:20 13:30 17:15、駒場発8:20 9:30 13:40 17:25 (2.7㌔、所要7分)
【停車停留所】静内駅前 静宝通 銀行前 高校通(技芸学院前) 中学校前 高校農場前 団地入口 住宅前 駒場(柏台団地)
【国鉄バス】
- 1/2〜4と2月末までの日祝のみ、大麻12丁目〜テイネオリンピア(所要1時間26分)、下野幌団地〜テイネオリンピア間(同1時間14分)の直行スキーバスを各1往復運行。料金は大麻線150円、下野幌団地線140円。ことしから札幌市役所前、第一鳥居前にも停車する。いずれも往路は9:00発、スキー場発の復路は15:00発。
札幌―大麻間バス競願に (1969年11月28日)
大麻9号橋が今月17日に完成し、札幌〜東米里〜大麻団地間を結ぶ新道が開通。早くもこの新ルートにバスを通そうと、夕鉄バス、中央バス、市営バスが一斉に陸運局に路線を申請、3業者の競願になっている。夕鉄バスはすでに申請済み、中央、市営バスは今月中にも申請する予定。
札幌陸運局では3者競願になれば難しい問題も出てくるが、団地輸送は緊急を要するため申請が出揃いしだい1日も早く免許する方向で審査、検討にかかり、年内にも運行したい考え。各社の運行プランは次の通り。※その後国鉄バスからも申請が出て4社競願になった
【中央バス】
- 現行の江別〜大麻団地線を札幌に向けて延長する。
- 三住区の西町商店街付近〜扇町〜沢町〜9号橋〜雁来〜札幌に至る新路線を開設。
【夕鉄バス】
- 江別市内の既設路線を延長。コースは南樹町付近から大麻団地に乗り入れ、大麻駅前〜9号線〜札幌に至る。
【市営バス】
- 現行の米里線(大通バスセンター〜厚別新川橋)を延長。コースは9号橋〜団地2番通〜12丁目に至る。
千歳市内線をワンマン化 (1969年12月1日)
中央バス千歳営業所は運行合理化のため、1日から東千歳線を除く市内路線バスをすべてワンマン化する。乗車時に乗車口の料金箱に所定の料金を入れる先払い制システム。
当面は北栄団地線(工業団地系統を含む)、大和団地線、富岡団地線、千歳空港線の4線で実施するが、東千歳線は5区に分かれた多区間路線のため、来春から整理券方式によるワンマンバスに切り替える方針。1〜4日まではこれまで通り車掌を乗せてPRし、5日から全面的に実施する。
【国鉄】乗降方式、中乗り前降りに (1969年12月22日)
国鉄バスは22日から札樽線、空知線で25%の大幅増便を行うが、これを機会に各線ともワンマンカーの切り替えが大幅に行われ、同日からこれまでの「前乗り・前降り」を「中乗り・前降り」に改める。なお札幌〜小樽、同〜下野幌団地、同〜旭町の3路線のうち特急ワンマンカーは従来通り「前乗り・前降り」を継続する。増便路線は次の通り。
【札樽線】
- 札幌〜星野中央=2本新設
- 札幌〜手稲公営住宅前=23→29本
- 手稲〜稲山通=1→3本
【空知線】
- 札幌〜厚別営業所=1→3本(回送便を営業に切り替え)
- 札幌〜下野幌団地=111→127本
- 札幌〜大麻12丁目=52→56本
- 札幌〜大麻15丁目=2→3本
- 大麻15丁目〜大麻駅=35→45本
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